えりあし

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愛憎入り混じる、村上信五一人舞台『If or…Ⅸ』感想

 

今年も村上信五さんの一人舞台『If or…』シリーズが開催され、初演から毎年演目を変えて上演されているイフオアシリーズも今年で早くも9年目を迎えました。私はⅣから毎年観劇させて頂いております。村上担にとってイフオアという場は唯一の楽園、ここに縋らないと一年やってけない、でろでろに重くてずぶずぶな束の間の逢瀬の場、だったのですが、今年のイフオアはびっくりするくらい健全でした。

ここ数年、私は今まで一度も足を踏み入れたことのなかった舞台の世界のはしっこを覗き見る機会を年に何度か設けており、改めて『If or…』という舞台の独特さと面白さを新しい味わい方で味わえるようになってきたので、そんな話をしていければいいなあと思っております。

 

 

ジャニーズ舞台『If or…』

『If or…』シリーズの特徴といえば、なんといっても脚本・演出・出演、すべて村上信五さんによるオールセルフプロデュースであることです。村上くんといえばバラエティ・MCといったテレビ仕事が主な人で、ドラマや舞台などのお芝居は比率として大分少ないです。テレビでの仕事が主な村上くんが、毎年年に一度、テレビカメラではなく客席に座るお客さんの前で、お客さんのために演目を披露してくれるのは、とても贅沢な時間です。

ジャニーズ事務所内で脚本や演出を継続的に手掛けているのは、我らが社長・ジャニーさん、内外問わず近年は演者よりも演出仕事が多い少年隊・錦織一清さん、今年1500回を迎えた『Endless SHOCK』の座長、KinKi Kids堂本光一くん、2014年にはシンガポール公演も行われた『滝沢歌舞伎』の座長、タッキー&翼滝沢秀明くん。そして、今年で9年目を迎える一人舞台『If or…』シリーズの脚本演出演者である関ジャニ∞村上信五くん、なんですよ!!すごいことだと思いませんか!!!そしてこの中で唯一ジャニーさんが演目のすべてにノータッチなのも村上くんだけです。すごい、めっちゃおもしろい。

 

 

If or…“Ⅸ”

私はⅣからの観劇なのでⅣからの話しか出来ないのですが、島のホストから東京のスターに上り詰め、転落、再起までを描いたⅣ。架空の国の独自のルールに縛られながらも青年の恋と冒険を描いたⅤ。大阪のオカンをモデルに全編女装を貫いた、ロボットと家族の関係を描いたⅥ。7=007ということで父子のスパイものに取り組んだⅦ。オールスター感謝祭の如く過去のキャラを浚いつつ、自身のレギュラー番組『月曜から夜ふかし』から派生した“もしもブラジルで村上信五が大ヒットしたら”を描いたⅧ。

Ⅳ以降は毎年一貫したストーリーがありましたが、今年は各場面ごとに世界観が独立していました。今回のイフオアでは大きく分けて全5場。5種類の独立した世界観を描いた作品になっております。

 

 

『If or…Ⅸ』ストーリー解説

(グローブ座にしか入ったことがないので、全てグローブ座での話になります。ご了承ください。)

 

  • OP

まず、グローブ座には蚊帳がありません。なので、セットチェンジなどは暗転の中行うことが殆どです。開演直前に客席内に流れていたBGMはテイラースイフト。客電が暗くなるにつれてテイラースイフトの音楽も消えていきます。二階席の高さにあるモニターにはチラシにも載っている「シンゴ・ジラ」の文字。会場は暗がりの中静かにそっと体温を上げて、イフオアの始まりです。

 

 

  • 1場:村上担・のぶ子

白が基調のザ・女の子な部屋の壁や棚には村上くんのうちわ、ポスター、その他グッズが飾られており、セットの真ん中では長髪の猫耳をつけた女の子がこたつに座ってヘッドフォンで『レコメン』を聴いています。最後のEDまで聞き終えてから「今日もメール読まれなかったなぁ」と残念そうにヘッドフォンを外す女の子、一人称は「のぶこ」。漢字は恐らく信じる子と書いて「のぶこ」と読むのでしょう。

1場は村上担・のぶこを村上くんが演じています。

のぶこは優秀な村上担です。まずレコメンを毎週リアタイで最後まで聞いてメールまで送ってるところがえらい。めっちゃえらい。木曜日の呪いに打ち勝ってる!すごいよ、のぶこさん!!村上くんのことは「信五」呼びですが、「信五」っていうか「しんご」って感じ。ひらがな呼び。決して「しんごww」勢ではありません。とても好感が持てます。

この世界の村上くんはSNSがOKのようで、instgramならぬifstgramで日常のしんごをお届けしてくれます。村上くんのイフスタのアカウントページは二階高さにあるモニターに映し出されます。モニターには本物の村上くん(但し撮影)、舞台上には本物の村上くん(但し女装)がいて、どちらに目を向けたらいいのかめちゃくちゃ悩みます。

しんごのイフスタの投稿をのぶこが画像(モニター)と一緒に紹介しつつ村上担としてのリアクションをしてくれる、SNS禁止のジャニーズはSNSをやっているというIf、そして村上くん本人による村上担あるある芸を披露するパートとなっております。

チョコモナカジャンボ、ハイチュウ、麺づくりとスポンサー企業の商品を載せるしんご、のぶこもその意図に気付くも優秀な村上担なので受け入れます。空の写真を載せて「しんごいきなり海外セレブみたいなことしてる…」と自身のキャラクター性との真逆の行為を取り小馬鹿ネタにしたり、大好きな時事ネタとして昼食のタグに「#ラ・ラ・ランチ」*1とつけたり、Snowの画像を載せたりとインスタあるある揶揄芸も盛り込んでいきます。何の脈略もなくクワガタ同士が相撲をしている動画にのぶこは「しんごのこと理解してあげなきゃ!」と頭を抱えながら自身の思考を村上くん肯定ルートへと切り替えようと努める姿は実に健気。ちなみにしんごのイフスタアカウントはフォロー14・フォロワーだいたい360となんともいえないフォロー:フォロワー対比で、その匙加減も絶妙でした。のぶこマジで優秀で優良な村上担なので、細かいネタをどうか他の方のブログで拾って見て欲しい。

 しんごがイフスタに歌っている動画を投稿し、のぶこがそれを再生する、という流れから日替わり歌・ダンスタイムもこの1場に組み込まれています。1場だけでめっちゃいろいろ詰まってました。村上くんって「ハイ!ここが日替わり部分です!!」って明確に示してくれるんですよぉ~リピ客にも優しい~でれでれ。去年はお客さんの拍手でその場で何を歌うかが決まる高度過ぎるガチャだったのに対し、今年は曜日で決まっていたみたいですね。親切設計。

個人的に、この歌に入るまでの演出が絶妙でした。モニターに見入ってるうちにいつの間にかのぶこはハケており会場も暗転。モニターの明かりだけが光源で、録音されたのぶこの声が再生ボタンを押したことを告げると、会場に明かりが戻ります。すると、のぶこの部屋(超絶村上担使用)の前にはシャツとズボンに着替えた村上信五くんがマイクを持って立っているんです。ファンの子の部屋を後ろに、該当担が歌って踊ってくれるんですよ!ものすごく夢に溢れてませんか!!自担が自分の部屋で、歌って踊ってくれてるんですよ~~~~!!!

アイドル!村上くんってアイドル!!と感心しきりです。もちろんその場にのぶこはいないし、のぶこの部屋に来てくれたって設定ではないんですけど、視覚的にそういったロケーションで見せてくれたところに、アイドル・村上信五を感じて顔がへらつきます。村上くんかっこいい~~~~!!!

 

 

  • 2場:竹月市市長・竹村幸男

村上くんのリアル地元である高槻市をもじった竹月市の市長室が次のセットです。秘書スタイルに身を包んだ竹中まき子がまず登場。早くも二人目の女装です。しかも、のぶこのゆるふわジャニオタとは違う、仕事のできる美人秘書と、女装のタイプも変えてきています。村上くん、抜かりない。まき子は一瞬だけ出てきて、あとはモニターでの出演になります。わざわざ一度まき子に着替えて客前に顔を出してから竹村市長に着替えた村上くん。その労力、有難う。有難うだよ。

2場は村上くん実演の竹月市市長・竹村幸男と、秘書・竹村まき子の音声でやり取りが行われます。

高飛車で傲慢な竹村市長はその性格とふるまいが災いして支持率が2%まで低迷。好感度をアップして支持率アップを図ろう!というバラエティパートです。音声とモニター映像で竹中秘書が竹村市長に支持を出し、市長が体を張ってそれに応える、という図です。

竹月市のPR動画が五輪閉会式のパクリだったり、市長と秘書がゲス不倫の関係だったり、PPAPにラッスンゴレライに神ってたりと、ここでも随所に時事ネタ(一部古い)を忍ばせています。顔面ストッキングや鼻フックに熱々おでんと、ベタな展開でしたが、秘書に「ベッドの上でやってたやつ(モノマネ)見せてください♡」と言われた市長の返しの「ベッドの上って――いろいろあったぜぇ?(含み笑い)」がいやらしかっこよすぎたのが2場一番の山場でした。

 

 

  • 3場:冒険者・シンゴス

両親が病気に臥せっているのを救うために宝を探しにやってきたシンゴス。大古のもじもじくんって感じで、これも日替わりでしたね。スタッフ宝の番人が指示する文字を、舞台上にある道具と自分の体で人文字を作っていくゲームパートです。

上にもあるように走れメロス的な恰好で人文字していくので、二の腕はまず剥き出しだし、ガンガンに開脚するから下の黒パンめっちゃ見えるしで、村上くんが暗に自分の肉体をアピールする肉体アピールパートでもありました。村上担は、村上くんのカラダが大好き!ってことを村上くん自身がよくわかってる上に惜しげもなく晒してくるから、もう、もう……!!(指の隙間から覗き見つつ)

イフオアのスタッフは入れ替わりもあるでしょうが、基本毎年同じチームでやっているようで、スタッフの村上座長いじり愛を感じます。

 

 

今年はまさかの『しゃべくり007』で授業の一部がテレビに放送されるというまさかの事態に。例年の私ならあんな中途半端な先生を流すくらいだったらやらなくていいと心のナイフを握り締めていたことと思いますが、なんかどうやら村上くんが「ごめんなぁ、ここだけのやつなんになぁ><」って申し訳なく思ってくれたみたいでぇ~~~。村上くんが謝ることじゃないょ>////<先生の本当の良さを知っているのは私たちだけだもン>///<って、村上くんの活動の幅の広さをほんの一部でも世間に発信されたことに心から誇らしさを感じましたね

 他のグループをいじり倒しているのでこの場では割愛します。察して。

Ⅰから続けているコーナーとはいえ、近年だいぶネタ切れっぽいなあと見てても退屈に感じることが出てきていたのですが、今年は最初から最後までとても綺麗にまとまっていて良かったなあ。

 

 

ウルトラマンでよく見る都会のビルや街中のセットの真ん中にいるピンクの信・ゴジラ(二足歩行の第一形態っぽさ)と、モニターに映る街のヒーロー・ステンレスマンとのやり取りがメインのリアルと映像の掛け合いパートです。

ここでようやくフライヤーから散々におわされていた『シン・ゴジラ』パートが始まりまるのですが、まあ〜〜〜〜しょーもなかった!!!!

ステンレスマンの攻撃は信・ゴジラには全然効いてなくて、あまりの弱っちさに同情されてしまうくらい。すっごいゆるくて、同じくらいすごい中身がなかったパートでした笑。ステンレスマンの父もヒーローで、ステンレスマンのピンチに現れてくれるのですが、風貌がまさかのトランプ。今年政治ネタ多くない?!夜ふかしネタも大分持ってくるね?!

これ考えてるときの村上くんって、すっごく楽しそうなんだろうな〜〜「なんっっっにも中身ないなぁ!!!!」*2って、うっれしそうに笑ってそう〜〜その笑顔を想像するだけでこっちもニコニコしちゃうので全然問題ないな!フライヤーの推し方的に、今回は全編シン・ゴジラパロなのかと思ってたくらいだったから、最後の最後でものすんごいくだんないポジションに置かれていて笑いました。「思ったんちゃうかったやろ?」*3ってにっかり笑う村上くんの顔が思い浮かぶので盛大に照れます。

 

 

  • ED ・MC

エンドロールでは携わったスタッフの名前があだ名つきで流れます。*4その間はメイキング映像や稽古場で誕生日をお祝いされる村上座長の映像も映っています。稽古場に現れる村上くんは120%ジャージ着てます。

本編が終わってから15分間のMCがあるのもイフオアの美味しいところです。舞台期間中はどうしても毎日同じような生活サイクルを送っているであろうに、毎日違う話をしてくれるのうれしいー。当たり外れもあるけど…(笑)

 

 

うまく間に盛り込めなかったんですけど、各場移り変わる間に客席が暗転してセットを変えている中、モニターには「イヒーリング映像」として癒しの映像が流れています。これもすごい意味わからなくて、いやセット転換中のお楽しみってことはわかるんですけど、前半村上くん一切出てこない空とか海とかマジのヒーリング映像で、ってことはどこかしらのヒーリング映像にウォーリーのごとく村上くんが混ざっているんだろうなと思ったら、イルミネーションの中海外の歌姫になった村上くんがいるしで、ね?わけわかんないでしょ…?

 

文字で書いてしまうとどうしても伝わりにくいのですが、今年は本当にすごく綺麗にまとまっていて、そしてとっても健全でした。こじらせる要素がなかった。最初から最後までくだらなくって村上くんの体がかっこいい村上くんの顔が可愛い楽しい時間でした。

 

 

『If or…』の呪い

イフオアって毎年必ずえぐる台詞があるんです。ストーリーとキャラクターが村上くん本人に重なって、まるで村上くんの本心を垣間見てしまったような、重くて苦しい呪いの言葉が、今年はありませんでした。

一番記憶に新しい昨年『if or…Ⅷ』の話をします。

Ⅷの主軸は“もしも村上信五がブラジルで大ブレイクしたら”でした。私が観劇してきた中でⅧにして初めて関ジャニ∞村上信五が『If or…』シリーズという舞台のフィクションの世界に主人公として現れたのです。話の大軸は「ブラジルで売れて勘違いしちゃってる」村上くんを指差して笑うような作りだったので、全編通してくっだらないな~~~と思っていたら、最後の最後で心臓に矢を突き立てられました。

ブラジルで大ヒットした村上くんの日常を撮影クルーが密着取材しつつ放送しつつ話は進んでいったのですが、最後に撮影クルーと別れてからは、編集された番組タッチではなく、今ここで実際にその出来事が行われているような、リアルタイムのドキュメントタッチに時間軸が切り替わります。

セットは大きな窓から夜景が見渡せるお高そうなホテルの一室。明日の仕事のためにマネージャーが用意したホテルで、家には帰らずそこで宿泊してから翌日の仕事に向かうようです。演目中にも関わらず、村上くんは基本的に無言。時々思い出したかのようにぼそぼそっと独り言を喋りますが、今の状況や心情を説明する台詞や手振りはまったくありません。まるで村上くんの生活を盗み見ているかのような時間でした。

フロントに電話をしてビールを頼み、シャワーを浴び、シャワー中にインターフォンが鳴り出したので慌てて取りに行き、テレビもつけずスマホも触らず、無音の中ソファに座ってビールを飲む村上くん。マネージャーから電話が来ますが、マネージャーの声はこちらには聞こえません。明日の仕事の話をしているようです。明日ブラジルに行ってそのままドラマ撮影、台本はまだ貰っていない、と。明日行って明日貰って明日撮影なんておかしい、まずその話を自分は今初めて聞いた、事前に伝えておくべきだろう、といったご尤もな説教が始まり、目に見えて苛立ちが表情に出てくる村上くん。取材カメラの前で流暢に滑稽なナルシズムを語っていた村上くんはそこにはいません。電話が終わって頭を掻きむしりながら二本目のビールを開け、ぼそっと一言。

 

「俺の仕事って、ちゃんとグループに還元出来てんのかなぁ…」

 

血飛沫です。血飛沫ですよこんなの!!関ジャニ∞の村上くん」に、こんな台詞を言わせるなんて!!!この台詞と演出考えたの村上くんなんですけど!!!余計に死ぬ!!!!!

私のもうひとりの自担・塚田くんもそうですけど、個人仕事が増えたからといって、それがそのままグループ仕事の増加に直結するかっていったら、そんなこと全然ないんですよね。個人で人気が出た数そのままグループに持って帰れるかといったら、それとこれとはまた別です。別なんですけど、それを求める人って間違いなくいるんです。今目の前のお仕事を評価するより先に後の利益を求めるとか、ガルルルル!!!(威嚇)この話とまともに向き合うと刺し違えることになるのでこの辺でやめておきます。

この言葉、口にしちゃ駄目なんです。言ったら駄目。数字だけみたら、だってきっと、そのとおりなんです。こんなふうに思ったこと、正直あります。無責任な理想の言葉だとしてもその考えは、今までの努力と目の前の結果を無視してるのに等しいんです。だから、めちゃくちゃ刺さった。村上くんにこの言葉を口に出させてしまった、って、息が詰まりそうなくらい苦しかった。誰かに言われたのかな、その言葉に村上くんは傷ついたのかな。でも私にはどうすることも出来ない、だって私は、ただのファンだから。グループの仕事をとってきてあげることも、慰めの言葉をかけることも、一緒に悩んだり苦しんであげることもできない。赤の他人だから。

えぐかった。めちゃくちゃえぐかった。いつもだったら「あ、これ自分のこと言ってるのかな…」ってその場の憶測でしんみりしただけで終わったけど、この年のこの言葉はめちゃくちゃ抉られた。血飛沫あがった。そしてこの年のイフオアが千秋楽を迎えた春、木曜日は死にました。

なんでこんなこと言ったんだろう、こんなこと口にさせちゃったんだろう、この言葉が村上くんまで届いてしまったんだろう、とかなんかまあいろいろ。ずぶずぶでした。

イフオアはフィクションだけど、舞台上のすべてのものは村上くんから生まれてきたものだから、あの台詞やそれが出てくるまでの思考やその台詞を良し決断したのも、すべて村上くんが選んだこと、と考えると「フィクションだから」の一言で終わらせるなんて無理です。セルフプロデュースの恐ろしさよ。舞台を盛り上げるためのエモめの台詞、ってだけじゃ処理出来なかった。だって私は村上くんのおたくだから。そんなこと言うなよぉ、ってべそべそした。必死になってきもちわるいのは知っているけど、でも必死になって気持ちわるい生き物がおたくなので…。

その言葉は結局最後の「俺がやりたかったのは、これや!!」と叫んでサンバの衣装を着て歌い踊る村上くんという、例年イチくっっっっだらないオチで締められたのですが、いや、締まってないから!!血、全然止まってないから!!!!

 

上記の通り、私、対村上くんだとマジでキメエおたくになるので、ブログに書き起こすの向いてないと思って村上くんの記事は一切書いてこなかったんですけど、そんな私ですらも至って健康に健全に、村上くんとイフオアの話が出来た。*5これってすごいことなんです、私の中で。

どんどんテレビ仕事が増えていくにつれ、元からそうでしたが、自分より周りの声を優先して、周りの声もどんどん大きくなって、まったく手の届かないところでお仕事することが多かった村上くん。テレビだけじゃなくて、ホームであるはずのコンサートもそうで。いくら美味しいからいいじゃんと言われてもTAKATSUKINGは村上くんじゃないし、村上くんのおたくだから村上くん名義のソロ曲が見たいに決まってるし、他のメンバーにはあるのに村上くんだけもらえないってなんだよそれって腹立つし、ジャニーズじゃないwwって草生やされても村上くんは正真正銘ジャニーズアイドルですし。とかまあこのように気付いたら感情で殴ってしまうんだなー、よくないよくない!

イフオアは村上くんの頭から生まれたもので、村上くんが選んだものを村上くんひとりが演じている。テレビには放送されないし、基本映像にも残らない、約700人だけが知ってる秘密の空間。イフオアを見に来る人は村上くんのことが好きな人、肯定することを前提に集まった人。イフオアには村上くんしか出ていないから、村上くんを見ているだけで物語や作品が完成する。スタッフと話すことがあるからとステージから消えることは絶対にない。イフオアがあればいい、って思ってました。イフオアに行けば村上くんは一番だから、蔑ろにされない、大事にもしてくれる。スポンサーやスタッフじゃなくて、お客さんと仕事をしてくれる。縋ってました。そんな場所、ここしかないって。イフオア以外はどうでもいい、って。

 

でも。クロニクルで村上くんは、司会もやるけどゲームにも参加出来るようになりました。ずば抜けた音楽の才能や興味がある人じゃないけど、テレビで弾く機会が増えてどんどんピアノが上達していきました。10本近くレギュラーがあるのに、いつ練習してるんだろう、っていっつも驚きます。今の村上くんは、イフオア以外の場所でもどんどん輝いていっています。「村上くんかっこいいね」って最近エイトにはまった友達が言ってくれました。村上くんが好きっていうと大体「なんで村上?」って言われることが多かったけど、最近は「わかる、いいよね」って言って貰える機会が増えた。村上くんがかっこいいこと、ちゃんと、世間に伝わってきてる。

 

そして、今年のイフオア。村上くんの触れてはいけない場所に触れてしまったような恐怖や、感情を縛り付ける呪いの言葉はなくなっていました。軽やかだった。テレビで見る村上くんのようで、でも、ちゃんと見たい村上くんを見せてくれた。わかっとるよ、こういう俺が好きなんやろ、って、村上くんを好きな気持ちを村上くんに肯定して貰えたみたいで、すごくすごく嬉しかった。でもねえ、なんとわがままなことに、寂しさもあるんです。もう村上くんは縛ってくれないのかなあ、って。苦しい場所を見せてくれないのかなって思うと寂しい。喧嘩しても反りが合わなくても血を流しても、イフオアという場所は本当に特別で、大好きで大切な存在だから。

イフオアって、デートでもあるしリングでもあるんですよね。テレビ番組はファンじゃない人に向けて発信されるし、ラジオのメールは笑えないしなんにも共感できないけど、舞台は何のフィルターも通さずにこちらの感触が村上くん本人に届けられる。所詮おたくなので、村上くんのことが好きっていいながら、サッカーの話はわからないからあんまり長くはしないで欲しいし、おっさんとばっかり遊んでて大丈夫か心配になるし、客を突っぱねるような言い方されると悲しくなるんですよね。“私の好きな村上くん”を村上くん本人に向かって殴りつけてる。これに関しては結構反省するんですけど、でもまた「好き」を武器に乗り込んでしまう。なぜなら!私はおたくだから!!!

そんな殴り合いの喧嘩にも、今年でひとつ大きな決着がついたような気がしました。呪いが解けたみたい。呪いをかけていたのは自分なんですけどね。でもそれ、村上くんにも当てはまるんじゃないかな?なんて思ったりもします。ふふふ。きめえ~〜~(笑)

 

村上くんもおたく同様、去年で最後だと思ってたみたいで。でもスタッフさんが「今年はどうしましょう?」って声をかけたから、「おお、今年もやるんか!」ってなったって言ってました。村上くんとイフオアには、その場所を守ってくれる存在がいるみたいです。嬉しいね。そしてたまらなく妬ましい。おたくが用意してあげたいけど、おたくにそんな力はないので…。イフオアという、ジャニーズ事務所内でも非常に特殊な現場をもってしても、村上くんのことをおたくの力だけで救ってあげることは出来ないことがよくわかりました。でも、今の村上くんには心強い味方がいることを知れました。よかった、嬉しい、安心できる。さびしい、切ない、やっぱりか。相反する感情については自分で自分を殴って決着をつけます。無理につける必要はないとも思うけど。好きだから欲しいし、好きだから求めるし、好きだから間違えたら傷つく。でも、好きだからって何をしてもいいってわけじゃないこと、好きが人を狂わせることを忘れずにいたいです。

 

 

比較的穏やかな気持ちで、村上くんのお話をここでおしまいにします。長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。村上くんのことが好きだなあ〜〜〜〜!!!

 

 

 

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私はもう村上担ではなくなってしまったけど、村上担として村上くんに対する愛しさ憎らしさ恨めしさなんかが詰まっていたので今一度あげてみることにしました。こんなにエゴイスティックでいられたのは村上くんだけなので、これからも村上くんのファンとして村上くんの扶養家族になりたい気持ちは変わらず持ち続けていきます。

お目通しありがとうございました!

*1:のぶこ「だっせえ〜〜……」

*2:妄想です

*3:妄想です

*4:文化祭かよ

*5:当社比