えりあし

思ったこと、残しておきたいこと、いろいろ

ABC座2018 2幕各ソロ覚え書き

2018年10月7日、デビュー年から毎年続いているA.B.C-Zが座長を務める舞台・ABC座が今年も無事に上演されました。演目は、2013年、2014年、2017年に続く4度目の『ジャニーズ伝説』。

2年続けての上演は13-14年ぶりで、現在円盤化されているのは2013年,2017年の初演側。

 

2014年の再演『ジャニーズ伝説』が今尚忘れられないのは、2幕に行われたショータイムが映像として残されていないことが原因として大きく、2014年ABC座2幕、特にメンバー個人のソロパートは、各々の“闇”がショーとして描かれていました。

 

 

2014年ABC座2幕

少クラ曰く「自分たちのストーリーをミュージカル化」「一人一人の悩みを描いている」とのこと。音楽よりも口上・台詞、パフォーマンスが重視されていた、気がする。(うろ覚え)

 

戸塚くん:2005年少年隊PLAYZONE20周年で披露された、戸塚くんの敬愛する錦織一清さんソロのオマージュ。白シャツにベストに蝶ネクタイを溜めずにだらりと下げて日本刀を肩に担ぎ、PZ坊主事件など過去の自分の行いを列挙し、SnowManとの殺陣でその罪を裁いていく。曲はKinKi Kidsキミは泣いてツヨくなる』。

塚田くん堂本光一くんが座長を務める舞台『SHOCK』に自分が少年時代に出演した過去と照らし合わせ、襲いくる二頭の龍を“両親”と重ね、袴でのアクション&アクロバット。ピンチの時に剣を持った戸塚くんが助けてくれて、最後には見事首を撃ち落とすことに成功します。

五関くん:ステージ上のセットの二階からのびる紐を手足に繋げ、自身をマリオネットに見立てながら「自由に踊りたい」と吠える、ステージ全体を使った圧巻のダンス。

河合くん:2011年PLAYZONEの骨折箇所である左足を消して松葉杖をつきながら登場。からの全ジャニーズグループ名を歌詞に込めたオリジナルジャニーズソング『JRA』をコミカルに披露しながらも、最後は「俺を華やかな世界から追い出さないでくれ!!」と懇願し絶叫して終了。

橋本くん:自分以外のメンバーがデビューしてしまった過去と、歌うのは好きだったけどダンスはそこまでだったジュニア時代、PLAYZONEに出演したことでダンスの楽しさに目覚めたエピソードも絡めてか、同年代のSnowManと踊るオリジナル曲『Dance!』。

 

からの、おにい4人が歌い後から橋本くんが合流する『BIG STAR』。

SnowManにJr.ならではの悩みや葛藤を喋らせながらそれを正していくA.B.C-Z……

 

と、改めて書き起こしても新鮮にすごかった。全てをエンターテイメントに昇華させるとは言ってもえぐさが強くて、映像化しないからこういう演目になったのかとも思うんですけど、見返せないのはやっぱり寂しい。

何よりも私自身が記録として残しておかなかったことにめちゃくちゃ後悔したので、今年はちゃんと残しておこうと思い、未来の自分のために書き留めていこうと思います。

 

 

 

橋本良亮

愛のかたまり/KinKi Kids

2016年ソロコンで着ていた黒スーツ。背中に名前のイニシャルである“R”のギラギラがついてるのも当時そのまま。

1幕OPで使われていた5色メンカラの1番手前、橋本くんのメンバーカラーである赤い幕が曲の始まりとともに降りてきます。

最後に少しだけ踊るものの、ボーカルで聞かせる演出が主。代わりにバックのしーくんと松倉がコンテンポラリーな叙情的なダンスを披露。中盤からのえ・げんも合流してセンター橋本くん、バックにトラジャ4人に。

橋本くんの愛かたは年1くらいで聞いてるので選曲の新鮮さはないのですが、見ているこちらがそう思うくらいなら本人は更にこの曲を歌っている自覚があると思うので、それでもこの曲でいきたかった気概を大事にしたいです。2017年A.B.C-Zデビュー5周年55コンでもソロはダンスよりボーカルで聞かせる演出に拘っていましたね。過去ジャニ伝ではソロ曲「Dance!」や少年隊「Oh!!」でダンスを見せる機会が多かったことや、2018年は2016年に初演を迎えた『コインロッカー・ベイビーズ』の再演で再びハシを演じたことも関係しているのでしょうか。

いつもの橋本くんの愛かたと大きく違ったのは、大サビからぐっと声量を上げてきたこと。

最初はメゾピアノくらいから始まって段々と上がってメッゾフォルテに、大サビからはフォルテシモまで持っていっていて、一曲まるごとをワンフレーズかのようにクレシェンドして盛り立てていく強弱のつけ方がこれまでにない演出だったと思います。橋本くんは甘やかな歌声が1番の魅力ですが、声量での差分は今までお目にかかる機会がなかったので新鮮でした。

また今年は橋本くんの大好きなお兄ちゃんであり関ジャニ∞の偉大なボーカリスト渋谷すばるくんの退所もあったので、のメインボーカル2人の魂を歌に込める姿を自然と重ね合わせて見ていました。

改めて、橋本くんのボーカル面での成長に今後も期待大です。

 

 

 

五関晃一

仮面/タッキー&翼

2016年SLTコンソロ曲にて着用、V6井ノ原くんから貰い受けた真っ青なスーツ。ネットで見かけた井ノ原担の「いのっちの腰の細さは尋常じゃないからいのっちの衣装が入るのすごい」が忘れられない。

真っ青なスーツに白髪の生えた仮面を被って橋ソロ終盤に下手から登場。最初のバックはMADE。全身黒装束で顔と手に仮面。橋ソロに出ていたトラジャ4人も後から合流します。

橋本くんのときに降りてきた幕をそのまま使用しているのですが、五関くんのソロで見る幕はステージを額縁にはめ込む装置の作用も兼ねているのかと。橋本くんのソロコン*1にも似たような演出があって、同コンサートを橋本くん五関くんで共作した2人の繋がり*2も感じられます。

五関くんといえば2017・2018年共に滝沢歌舞伎の制作に携わり、殊に今年は演目の殆どの振付を任されました。加えて、滝沢くんの芸能界引退、翼くんの退所、A.B.C-Z直属の先輩であるタッキー&翼の解散もあり、五関くんなりの感謝と敬意を選曲時点で感じさせて貰いました。

私は滝沢舞台やタキツバのバックにつくA.B.C-Zを生で見たことがないのでタキツバを絡めた話は出来ないのですが、仮面を自在に操る五関くんに2014年Legendコン・ホール公演でのみ披露された、蛍光黄色の頭蓋骨と踊る五関くんを思い出しました。五関くんの手によって操られると、頭蓋骨も仮面も本当に生きてるみたいで、曲の世界観も合わさって神秘的な不気味さが際立ちます。

一番手前の幕が、モニターに血飛沫のように打ち上がる花弁も、照明も色が多く全体的に×黒で統一された世界の真ん中で真っ青なスーツを身に纏う五関くんが、ラストの曲の音数が減って振りも少ない中“いつの日か海になりましょう”と歌う姿が荘厳過ぎて、さすが戦争を終わらせた男…。*3五関くんは海。テストに出ます。

振付は五関くんですかね。振付も映像も照明使いも全体的にめっちゃ強い。Jr.に両腕を持たれて宙に浮いたところで音が消え、突然の“”に襲われる絶妙な間が堪りません。

曲も世界観も五関くんのボーカルも見事にハマっていて、日生劇場を丸ごと掌握する支配感、さすがでした。

 

 

 

塚田僚一

喜びの歌/KAT-TUN

Reboot!!!の白ジャンパー、黄色シャツ、黒パンツ。なんとなくみんな過去のソロ曲から衣装を持ってきているのに、そもそも塚田くんには“““塚田くん”””のソロ衣装がない*4ことに気付いてヒイッ…と息を呑んだ初日。

前の曲を終えてJr.が黄色のベストを羽織る中、下手袖から登場。曲冒頭“Yeah------!!!”のカッコイイ咆哮が初日以降すぐサンシャイン池崎路線へと舵を切られていました。行動が速い。

「喜びの歌」がドラマ『特急田中3号』の主題歌だったこともあり、電車に関する歌詞になっているので\シュッシュッポッポ シュッポッポー!/と電車ごっこをする振り&コールあり、真ん中の塚田くんを\オーーーイ!/\オーーーイ!/と煽るケチャあり、長時間のウィンドミルに挑戦する塚田くんを\頑張れ頑張れつーかーちゃん!/と応援したりと、これまでのソロ曲同様、女子ドル文化の輸入がふんだんに散りばめられています。

衣装同様、塚田くんのソロボーカル曲って音源化されているものだとトータル90秒の「へそのお」しかない(他全てリカ)超レアモノなので、塚田くんのソロボーカルを聞けるだけで涙が出そう…という塚田担の気持ちとは無関係にどうやらみんなめちゃくちゃハッピーになるらしい。

KAT-TUN=オラオラでかっこいい!なイメージが強いので、短髪ゴリゴリの今のビジュアルはさておき、キーが高くて可愛らしい歌声の塚田くんがKAT-TUNを歌うのは新鮮で、そしてこんなにも多幸感を浴びせられるなんて予想外すぎて、初日はソロ後にガチ泣きしてしまいました。ソロの時間が幸せすぎて、自担がかっこよすぎて…。

塚田くんがKAT-TUNを選んだのも予想外です。KAT-TUNはえびがJr.時代にたくさんバックについたグループのひとつですが、メンバーの2/3(亀梨くん中丸くん)が塚田くんと同期だし、なんなら先にメディアに出て行ったのは塚田くんが先で、かつA.B.C.とKAT-TUNは同じタイミングでグループが組まれており、Myojo一万字インタビューでも「A.B.C.はKAT-TUNの二軍みたいな扱いだった(意訳)」とあるように、塚田くんにとってのKAT-TUNは決して「先輩」ではないんですよね。同期とも先輩とも後輩とも呼び難いKAT-TUNの曲を塚田くんが選んだ、というのは塚田くんの中でまたひとつ何かが変わった証なのかな──とか書いてる途中にご本人がブログで「バックでついたときにこういう曲が出来たらなと当時思ってた」ととてもシンプルなど正解を出してくれて、私の思い過ごし〜〜〜〜とゲラゲラ笑いました。

女子ドルノリで楽しいだけじゃなくて、結構な長尺のウィンドミルを披露してくれたのも格好良かった。塚田くんの武器はやっぱり身体能力だから、みんなが楽しいだけじゃなくて、ちゃんと自分の持ち味もそこにミックスさせてきた巧みさに感動します。塚田くん好きぴ〜〜〜〜〜〜!!!

10/30のブログで塚田くん本人がソロについて語ってくれて、冒頭のサンシャイン池崎がワカチコとプルーーハァとわんつーうー!と並ぶ掛け声シリーズだったことや、女子ドルのミックスだと思ってたコールがリアデラ意識だったのがわかって全てが予想外すぎ……塚田くんってほんとおもしろ!!

愛してる 愛してる 

君がいる 素晴らしすぎる

塚田くんのボーカルでこの歌詞を聞くと、個人対個人の愛の言葉というより、塚田くんというポジティブでフィジカルなハッピーひまわりアイドルが生きとし生けるものすべてに唱えてくれる福音のようで、塚田くんは自担以外の何者でもないことを今一度見せつけられてやっぱり泣きます。

 

 

 

河合郁人

Tonight/Kis-My-Ft2

2017年55コンソロ曲衣装。スモークと風が送られる中とらめど8人を従えセンター位置でひたすらゴリッゴリにかっこつけまくって休むことなく踊り続けます。キスマイでは千賀くんが振りを付けたそうですが、本家と比較すると河合くんオリジナルの振りが大分足されていて、めはやオリジナルを追い越して河合くんの味が勝つ勢い。

なんかもうすごくて、ハァーーイヤァーーー!!(盆踊り)you…(濃厚な指差しウインク)ぶんぶんぶん!(すごい沈む)やらなんかもう、すっっっごいです。

今年のコンサートはソロ曲がなく、これまではアリーナで披露されてたからホールで真正面から河合くんの世界観を受け止めたことってほとんどなかったんですよね。Fire in Loveのマルチアングルで見たときよりも更に濃厚で、濃厚過ぎて胃もたれ起こしそうな密度に河合担に「河合くんってフォワグラのウニ乗せがデフォなの?」の尋ねたらフォワグラとウニ(通常)にTonightはトリュフとキャビアも乗っかる」と返ってきて、お、お嫁さん(河合担)毎公演こんなの召し上がってんの〜〜〜〜〜〜?!?!と他担は胃を押さえました。

メインのかわいくんはほぼセンター定位置で、バックのフォーメーションが変わるくらいで、他の曲のときのようにJr.が小道具を持ったり物を動かすことはなく、ダンス以外にも役割が数多くあったJr.たちにただただダンスに没頭できる時間を、そしてファンに踊り続ける自担をただただ眺め続ける時間を与えてくれたところがジャニーズ大好きジャニーズ・河合くんらしいプレゼントです。

曲の終盤シャツの前ボタンを全開にして肌蹴るところもめっちゃ河合郁人ギラついていた10代の自分を今年31歳になる河合くん自身が踏襲するアツさ。越えてシンプル=おしゃれ!余白で掻き立てる想像力!メインは軽く流すくらいで!な昨今の流行りは一切関係なく、盛りに盛って盛り盛りの盛り!!!な約3分でした。

コイベビ脚本演出の木村信司さんの「河合くんはガッツがある」評が大好きなんですけど、体力測定で10代女子の握力だったり60代の体力だったりしてる河合くんが、1ヶ月ほぼ毎日30公演やる舞台で、更にこのあとは5boxという処刑装置が待っている中、我武者羅に踊り続ける演出を採用したガッツが最高に痺れる一曲です。

 

 

 

戸塚祥太

Fly/SMAP

インザネの黒スーツに自前のグレーハット。背中の両肩甲骨あたりに黒のスパンコールで羽が描かれていました。

Jr.は河ソロから引き続きとらめど8人。黒の面積が多いシャツパンツに揃いのハットを被り、胴体だけのマネキンが人数分。蛍光ピンクと蛍光緑のジャケットを着て基本顔は伏せがちなので誰が誰なのか判別が難しく、原曲MVのスパイ(であってるかな)設定が受け継がれています。

曲最後に奈落に飛び込む演出はMVのオマージュ、曲調がファンクなのは夏のサマソニでエンドリケリーを見て熱が再燃したことが推察されますが、そのどちらも16-17年帝劇上演「JOHNNYS' ALL STARS ISLAND」で披露された、戸塚くんが作詞を手がけたソロ曲&パフォーマンス『Lonly Dancer』の世界観がほぼそのまま再現されていることも面白いです。劇場の奥行きを生かし、後方からどんどんと前に出てくる導線*5も似てますよね。

戸塚くんのぬるぬるしたダンスと曲との相性が抜群で、リード楽器の掠れた息の音と戸塚くんの歌声も絶妙にマッチしてこれまた最高。戸塚くんとファンク*6ってこんなに相性がいいんですね…!!

個人的に落ちサビ*7“君は今すぐ 翔び立てるのさ”がピアニシモで歌われるのが堪らなくツボです。橋本くんの愛かたは曲が進むのと合わせてどんどんクレシェンドして盛り上がっていきましたが、それとは真逆のここ一番でトーンを落としてそのあとガッと盛り上げる戸塚くんという2人の対比を、ソロ曲の最初と最後で感じられたのがいいB型コンビでした。

 

 

 

ソロを通して

ソロの順番もめちゃくちゃ最高でした。

橋本・五関、塚田、河合・戸塚と頭と最後を二曲続ける5の魅せ方への拘り。

逃げも隠れもできない直球ド王道の橋本くん、自身の世界観の追及に先輩への敬意と愛を内包させる五関くん、新解釈の多幸感で空間を満たす塚田くん、ひたすらに与える側で在り続けるギラギラゴリゴリの河合くんと、ここまで4人とも最高点を叩き出してきた中戸塚くんはどう出るのか?と固唾を呑んで待っていたら、まさかのSMAP。予想外の角度から切り込まれた不意打ちと、各ソロ曲のトリにSMAPを持ってくる自然で必然な粋さが超完璧。加えて戸塚くんにしか出せないエモーショナルさがこれでもか!!ってくらいステージ上に漂っていてこれはもう優勝です。戸塚くんが優勝だしみんな優勝。A.B.C-Z優勝だよ〜〜〜〜〜〜!!!!(ジョッキを打ち付け合いながら)

 

 

この記事を書き始めたのは公演中だったんですが、千秋楽を終えても収録カメラらしいカメラは入ってなかったようで、なんとなくわかっていたけどでもやっぱり寂しい〜〜〜〜!!!

あとあと思い出すための材料として残しておきます。断片的でもいい、少しでも多くの映像が世に発信されますように!!!

*1:2017年TDCりょうちゃんとぱりぴ

*2:≒好みの一致

*3:新春(たぶん)JWで五関くんは宙に吊るされながら戦争を終わらせました

*4:2013年:クレアク衣装、2014年:リカの黄色ドレス、2015年:リカのノースリニットにデニムのショーパン、2016年:水色のグループ衣装、2017年:リカの赤黄チェックドレス 全てリカorグループの衣装……

*5:帝劇では階段の1番上から降りてきて最後に奈落に飛び込む

*6:と呼んでいいのかそもそも定かではない

*7:アレンジなのか原曲がそうなのかがわからない…