えりあし

思ったこと、残しておきたいこと、いろいろ

塚田くんの『トリセツ』

自担であるA.B.C-Z塚田僚一くんの新しい仕事が今日から始まりました。全6回のエッセイ連載、タイトルは『トリセツ』。掲載媒体はなんと読売夕刊。読売夕刊といえば以前A.B.C-Zメンバーが順番にひとりずつ近況などを語る「はれときどきえび」という連載をやっておりましたが、なんとこの度、塚田くんひとりでの、連載だそうで。

前日にジャニーズネットの掲載された情報を見て、うわーーーー?!と戸惑いやら困惑やら嬉しさやらいろんなものがフライパンの上をころころ転がっていましたが、今日実物を手に取ってお金を払って*1この目で記事を見て、しかと味わいました、塚田くんの新連載。

  こんにちは!! タレントの塚田僚一と申します。これから6回にわたってエッセーを書かせていただきます。タイトルの「トリセツ」というのは、取扱説明書の略。僕という人間がどんな中身なのか? 文章で分かりやすく説明していこうと思いますので、よろしくお願いします。

 こんなときでも基本の挨拶からはじめる塚田くん!「いただきます」って言う塚田くん!自分の中身を「文章」で「説明」する塚田くん!タレントってどういうことかな塚田くん?!塚田くんはアイドルなのではー?!

 

と、最初のセンテンスからもう気持ちが忙しいです。勿論編集さんも介しているのでしょうが、「はれえび」のときより断然塚田くんの言葉に寄せてくれているみたいで、新聞で塚田くんの言葉で塚田くん自身の話を塚田くんから聞けるという嬉しさ!喜びといったら!

 

塚田くんってとっても言葉にしづらい人だと思うのです。塚田くんというキャラクターは天然でミラクルでポジティブでアスリートで優しくてアイドルでちょっとクズで時折垣間見えるネガティブ、などなど振り幅に富みまくっているせいで、その解釈が人によって細かぁく微妙に違うんですよね。大まかになら勿論なんとなくのくくりや表現があるんでしょうけど、自分自身塚田担という内側の世界から見ると、塚田担ってまったく統一性がないなー!とよく思います。私はそれが上に挙げたような塚田くんの属性の多さからくるものかな、と勝手に考えております。*2

とにかく、いろんな要素があのちいさな体とたくましい筋肉にぎゅぎゅっと詰め込まれている塚田くんが、自分の言葉で、自分を説明する。すごく楽しみでドキドキします。

 

是非買って読んで頂きたいので記事本文は割愛しますが、この回で私が興味をそそられた言葉は「コンプレック」。

kotobank.jp

 

細かく正しさを追求すると切りがないのですが、コンプレックスは「劣等感」を指す言葉として多く用いられていると思います。劣等感、って所謂ネガティブなイメージのする単語です。塚田くんって口に出すこと全部ポジティブ!太陽!照らされていたいよう!!がデフォルトなので、塚田くんの紡いだ言葉として「コンプレックス」という単語が発せられたことが大変興味深いです。

塚田くんのポジティブ思想は生まれつきというより、ジャニーズ事務所と芸能界を生き抜いていくにあたって自己防衛として身につけた塚田くんの武器だと私は思っているので、その武器を下ろすような真似は塚田くん、普段あんまりしないんです。

エッセー連載といえば戸塚くんの『ダ・ヴィンチ』での「ショーダンバットが鳴いている」がえび担としては先行しますが、ショーダンバットの戸塚くんは、舞台のこと、映画のこと、ドラマのこと、過去のこと…普段では聞けないような話が自分の言葉で赤裸々に綴られています。だから塚田くんの『トリセツ』も、普段の塚田くんからは耳にすることが出来ない話を聞けるのかも?そんな風に期待しています。

塚田くんおしゃれだし、ファッション誌の連載とかきちゃうかな?アイドル語りとか任せられたらどうしようかな?と色々妄想はしていましたが、まさか新聞でエッセー連載の仕事が来るとは思いも寄りませんでした。私は塚田くんのテキストが大好きなので、コンビニや駅の売店でワンコイン出してワンコインお釣りがくるような値段で気軽に買ってしまえる媒体に、しかも手に取るであろう人達は普段のファン層とは明らかに違うサラリーマンやおじいちゃんおばあちゃん、普通にアイドルをしているだけでは届かなかったであろう人達の目に留まる機会が出来たことを、めちゃくちゃに嬉しく思います。

 

 

 

塚田くんが好きだー!いつだって一番新しい塚田くんが一番好きだ!いつもありがとう!大好きだよー!

*1:読売夕刊って50円なんですよ!自担の写真と文章を50円で見れちゃうの?!ワンコイン払ってワンコインおつりがきちゃうよー?!

*2:ざっくり見渡して感じるのが、天使派、ヴィジュアル系派、サブカル派、アスリート派、元気キャラ派とかとか

「Moonlight Walker」発売おめでとうございます

2015年9月30日、A.B.C-Z初めてのCDシングル「Moonlight walker」が発売されました!おめでたーい!

 

デビューに立ち会えなかった新米ファンの私ですがそれでも、初めてのレギュラー番組、初めてのCDアルバム、初めての5人主演ドラマなどなど、A.B.C-Zを好きになってから様々な初めてを共有させて貰いました。が、今回はついに!CDシングル!うわーい!既存のグループならデビューと共に経験するであろうCDシングルリリースに3年。普通と違う、他と違うが故にその現状はどうとでも解釈出来ますが、私はただの新米ファンなので、グループを好きな状態で「初めて」という記念の瞬間に立ち会えることが出来るのはそれだけですごく嬉しいです。

「初めて」をこんなに何回も噛み締めて味わったことって、ファンとしてだけでなく自分の人生でもそんなにないです。初めて、ってつまり既存のものとは違う手段を取らなくちゃで、慣れや経験が生かせないことがあったり、面倒だったり複雑だったり、特に年齢を重ねるとーーーって書くのはなんかよくないな!(笑)

初めて。大人にとっての初めてって私にはどうしてもそういうネガティブな億劫さが先立ってしまうんですけど、A.B.C-Zはどんな初めてにも前向きに力強く真剣に、全力を使って取り組んでいるので、大人の自分が彼らを見るにあたってものすごく意味があるというか、若い内では感じられなかった感動がある。

 

初回特典Cにテレビ番組風に制作された密着ドキュメンタリーが映像として発売されて。某情熱大陸のやつ。情熱大陸でえびちゃんの舞台裏取り扱ってくれないかなー、と思っていたらまさかの本人達がそれになぞって作って売ってくれるとは(笑)。ありがたーい!

アイドルの裏側、というと世間的には過酷な現実、ステージ上のキラキラを色濃く映す黒い影の部分、といったちょっと暗い要素がイメージされやすいんですけど、えびちゃんの裏側っていうのはとにかく「制作」。ずっと制作でした。今回は特に振り付けの五関くんがピックアップされていましたが、河合くんのステージ演出や、ソロ公演においての橋本くんの携わり方、戸塚くんと塚田くんもソロ曲は自己プロデュースです。A.B.C-Zの裏側を追う、となると「制作」に行き着くというのが今回の特典でよくわかって、それってやっぱりアイドルっぽくないんだけど、でもそんな彼らの価値観とか人生だとか仕事ぶりだとか、過去が未来に地続きにつながっていく様がこちらには届いてくるから、やっぱり彼らは素敵なアイドルたちだなあと私はつよく思います。

当たり前なんだけど、私の目に届くもの達は彼らが掛けた時間や努力労力その他諸々の内の本当にひと握りしかないんだなあ。それは別に彼らに限った話ではないんだけど、アイドルの裏側密着映像としてこういった絵は私にとっては衝撃的です。作ってるんだ、本当に。知っていたつもりだったけど全然わかってなかったのかも。「作る」ということ。彼らや周りの人達が必死に振り絞って考え出したものたちを責任を持って「発信」していく姿にはとにかくずっと感動です。

そこまで自分達でやらなくても。アイドルというのは他人の衣装を着て輝く生き物なのでは。自分達の手が中心になるとどうしたって届く世界は他人が作るより狭くて限界が近いのではないか。デビュー当時からとことん自分達で作ることを貫いてきたA.B.C-Zにそんなことを思った回数は1回2回の話ではないです。もっと楽をすればいいのに、って思ってました。そこまで責任を負わなくていいのではないか、もっと他人を使うべきなんじゃないのか。とかまあまあいろいろ。

大人なので制作どうこうについて考えたらいろいろあれであれがあれなあれ、想像は尽きないんですけど、今回のドキュメンタリー映像を見て改めて、自分達で自分達の世界を作っていくA.B.C-Zの格好良さにシビレ倒しました。もーーみんなめちゃくちゃかっこいい!!!!ただただシンプルに、自分が出来ないことを出来る人っていうのはめちゃくちゃ格好良い。そこに還ってきました。

私がA.B.C-Zを好きな気持ちってものすごくシンプルだったんだよなぁ。すごくて格好いい、そして強そう。なにかを好きな気持ちの器って大体そういうシンプルなものなんですけど、そこに何を置いたらつよく自分に響くのかってなったときに、今の私を震わせてくれるのはA.B.C-Zなんだな、と改めてそれを再確認できました。

A.B.C-Zが好きで大事で必要だ。彼らを好いと思う世界が来て欲しい。それは彼らが作り出すのか世間が気付くのか社会全体の色が変わるのかわからないけど、そういう世界になって欲しい。そういう世界は私にとってきっと心地のいいものになるんだろうな、と思う。残念ながら私は世界を動かせるほどの権力もカリスマ性も持ち合わせていないので、個人でいろいろ、なんかね、出来たらいいね。まずは明日の仕事を頑張ろうと思います。私が彼らより頑張ってる瞬間って一生に一秒もないんだろうな、って思うと、せめて丸めた背中くらいはまっすぐにしようと意識するので、私にできることはそれくらいかな。あと、この前えびをめちゃくちゃ褒めてくれた友達夫婦に勝手にプレゼントしたい。五関くんのことマイケルマイケル言ってたからやっぱりAかな!?でもBのMV裏側ももっと制作の面の色が濃いCも捨てがたいし、曲がたっぷり入ってる通常もなーーー?!全部貰ってくれ!!!

 

この記事書いてる間にショップ盤来ないかな~って思ってたんですけど、来なかったです。がんばって、うちの地区の人。ぎゅってしてあげるからおいで!!!*1

*1:ってあいみみの塚田くんが言ってました(泣)

『壊れた恋の羅針盤』個人的解釈と感想

銀座博品館劇場にて『壊れた恋の羅針盤』、観劇してきました。

おおよそツイッターで話したことのまとめなのですが、劇中の物語にも触れたくて改めてブログ記事で起こします。なので、ネタバレ注意です。

 

 

まず私がどうしてこの舞台を観に行こうと思ったのかと言うと、演出が錦織一清さんだからです。

2013年夏に錦織さん演出・出演の『熱海殺人事件』を観劇してから私は錦織さんのファンになりました。錦織さんの目から見える世界に興味津々です。えび担なので自ユニを追っているとよく錦織さんと出会うので有難いです。錦織さん関連は今までにオダサク、出発、イットランズ、新春JW、広島を観劇しております。

私はジャニーズ舞台における脚本の所謂「あてがき」と「役と本人との投影」に大変な魅力を感じています。役だけ・劇だけ・本人だけに投影するのではなく、役と劇と本人達、それぞれを往復することで深く掘り下げて考えることが出来るので、ひとつのことに集中しきれない私にとってとても有難いです。

主演であるふぉ〜ゆ〜を観るのは今回が初めてです。滝ちゃんねるをちょこちょこ見たことあるくらいで、本人達の詳しい経歴やグループとしての歴史は浅くしか知らないので、劇の役と合わせて想像を交えつつ楽しませて貰いました。

 

あらすじは公式HPにもありますが、「吐いた嘘が嘘を呼ぶドタバタコメディ」です。

舞台上はスウィートルームの一室で固定、セットチェンジはありません。そしてストレートプレイ。 室内も下手袖には部屋の外に続く扉があるという程なので、人の出入りは下手が主ですね。上手袖の奥にも部屋がある設定で、そこから上手に大きなガラス扉とバルコニーがあってそこに繋がっています。

 

数字と元素のみを生きがいにしていたアンリが大手製薬会社の令嬢カトリーヌに一目惚れ、一般人のアンリには到底手が及ぼないことからまずはとにかく近付くためにもと、なけなしのお金を叩いてスウィートルームを借り、そのホテルの御曹司と嘘を吐くことでカトリーヌとの接点を繋ぎとめようと嘘の設定を固めていきます。アンリが数字と元素以外に興味を抱いたことに驚き従兄弟のルベールはその恋路を応援するといい、劇作家のシャルルも計画に誘う。なので本編はこの三人が主な主犯として一緒にいることが多いです。が、終盤に向かってのレオの巻き返しがすごくて、観終わった後には「四人が主演の舞台だった」と素直に思えました。

 

 

 

錦織さんとイットランズとストレートプレイ

パンフレットで錦織さんは、昨年唯一演者として舞台の上に立った『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー〜パパと呼ばないで〜』について(明確な作品名は出していませんが)触れつつ話を進めていきます。「日頃から嘘つきな俺の方がぴったりなのでは?」というコメントに、出たかったのかなぁニッキさん、なんて勘繰りもしてみたり。

イットランズでは出演者だった錦織さんが、今回は裏方として同様の設定のドタバタコメディの演出を手掛けるのですが、イットランズ以外のコメディ舞台を知らない私としてはどこもかしこも、わーんイットランズ!!><と楽しすぎた昨年の秋冬を思い出して恋しくなったりしていました。

ステージセットは部屋の一室、バルコニーに続く大きな窓とそれをすっぽり隠せる大きなカーテン、舞台の袖から\ドンガラガッシャーン!/と物が壊れるような音がして、\STAP細胞は、あります!/ *1 これはただの錦織演出でした。

前回のコメディ作品では出演者だった錦織さんが今回は演出家として、舞台上ではない場所から作品を作っていく。演者を経験しての裏方。その在り方の珍しさは脚本の池田さんも語っていますが、自分の目で観た劇がまた別の劇で生かされている様を体感できて、なんだか嬉しかったです。表が裏に、裏が表に生かしていけるのは、どちらの立場でも確固たる地位を築いてらっしゃる錦織さんならではですね。

 

 

M.ガブリエルのフランスコメディシリーズ

今作は四人の若い男性が対等に主役であることが大事にされていて、その条件に該当する既存の戯曲がなかったことから、作品の脚本家であるM.ガブリエルが書き下ろすこととなったそうです。

M.ガブリエルは脚本家演出家の池田政之さんがフランスコメディを書く際に使うペンネームです。

池田さんの過去の脚本は知った作品だとジャニーズWESTの「なにわ侍団五郎一座」ですかね。M.ガブリエルクレジットの作品はこの『壊れた恋の羅針盤』が三作目だそうで、過去二作のタイトルは『シャルルとアンヌと社長の死体』『ボクはヒロイン』。

この経歴を読んで「ん?」と思わず目が留まりました。「シャルル」は劇中辰巳さんが演じる役名と同じなのです。以下あらすじの引用。

 パリに現代の切り裂きジャック事件が横行している頃・・・・・・。劇作家志望のシャルルは、弟と劇場の社長秘書であるアンヌの手引きで脚本の売り込みにやって来る。だがその日は社長にクビが言い渡される会議の日。そうとは知らずやってきたシャルル達を待っていたのは社長の死体だった!

ストーリーから察するに一作目の『シャルルと~』の主役は劇作家志望のシャルルです。『壊れた恋の~』での辰巳さん演じるシャルルは、越岡さん演じる俳優ルベールから「売れっ子劇作家」として福田くん演じるアンリに紹介されます。シャルルが脚本を書いて当たった作品の主演はルベールで、シャルルはルベールの羅針盤占いで作品が当たるかどうかをルベールに見て当てて貰ったことを恩義に、ルベールと共にアンリの恋路を後押しすることになります。

ちなみにニ作目の『ボクは〜』は一作目の続きらしく、けれどストーリーにシャルルの名前はありません。

一作目では劇作家志望だったシャルルが、一作跨いで売れっ子劇作家になったこと。これは実際のふぉ〜ゆ〜の活動とは関係がないですが、一作目『シャルルとアンヌと社長の死体』と今作『壊れた恋の羅針盤』は設定が繋がっていると推察できます。

 

 

平等な四人主演

物語の始まりはアンリの一目惚れ、それに目をつけたルベールがシャルルを巻き込み、ルベールのファンであるレオも加わって……と、事の始まりはアンリからですが、皆それぞれ等しく重要な役割を担っています。池田さんも仰るように、単に四人の男性が出る物語ならもっと責任や出番の偏りが出たと思いますが、本当に見事に四人主演の物語でした。

 

 

  • アンリ

アンリって話の主軸ではあるけど、カトリーヌへの恋に対して自分自身では特に何もしてないなって思いました。終盤でシャルルが「アンリは嘘を吐いていない。僕らの計画に乗っただけ」と嘘が嫌いなカトリーヌに向かってアンリの弁明をするんですけど、アンリはあくまでルベール達の計画に乗っかっただけで、そう、嘘は吐いていない。ということはつまりアンリは、カトリーヌのために能動的に何か行動を起こした訳ではないんですよね。結果的にはお互い一目惚れ、三流紙にしか掲載されなかった論文を評価されて、恋も仕事も手に入れますが、それはどちらも手に入れた、勝利を掴んだ、というより、うまく見つかったと言った方が個人的にはしっくりきます。

ふぉ~ゆ~をぱっと見たときに、こういう役が福田くんにあてがわれたのはなんとなくわかります。それは福田くんが何もしない男といいたいのではなく、アンリって主人公なんですよね。周りを巻き込んでしまう、物語の起点となる人。少年漫画では結構そうだと思うんですけど、主人公って平凡な人が多いですよね。それでも物語は最終的には主人公・アンリに帰結してくるんです。福田くんの主人公力、今後も気にしていきたいです。

 

  • ルベール

ツイッターでは散々「ルーベル」と打ち間違えていてすみませんでした…。

ルベール越岡さんは所謂クズです。売れっ子俳優だったにも関わらず、自身のスキャンダルのせいで仕事を干されてしまい、その挽回を図るために自身で劇を作ろうとし、その脚本家に売れっ子であり自身に恩を抱いているシャルルを起用。そのタイミングで従兄弟のアンリから身分違いの恋という実にドラマティックな話を耳に挟んだことから、今回の嘘計画を自身の劇に生かすためにあくせくと働きます。

役としてはイットランズで錦織さんが演じたデイヴィッド*2に当てはまります。自分の出世のために嘘を吐き、周りを巻き込んでいったデイヴィッド。デイヴィッド一人にスポットを当てるとものすんごく理不尽でわがままで自己中心的なイヤなやつ、なんですけど、錦織さん演じるデイヴィッドには不思議とネガティブな感情を抱かないんですよね。嘘を吐くことで自身にその代償が返ってきたり、女装までしたりと、慌てふためくさまがただただ面白可笑しくて、どこか愛しくも感じられるようなキャラクターでした。

イットランズでは嘘を吐く錦織デイヴィッドが主役でしたが、羅針盤の嘘吐きルベールは、立場的には主演ですが、物語的に言うと二番手。嘘に巻き込まれるアンリが実質の主人公だと私は思っています。イットランズではヒューバートがそれにあたるかな。

錦織さんと越岡さんを比較するのはあれですが、つまり、ルベールは物語を動かすにあたって大事な役割を担っています。性格は自己中心的で、自分の劇のためにアンリの恋路を利用している酷いやつです。でも、そういうネガティブなだけの要素はコメディにとっては恐らく不要で、受け取る側にはその駄目さも愛しさや可愛らしさに変換して届かせなくてはいけなくて、それってめちゃくちゃ難しいだろうなあって。四人の中では台詞量も多いですし、スキャンダルで干されてはいても立場としては売れっ子俳優、周りを巻き込んでもなんでか許されちゃう、一見嫌な奴だけどどこか憎めない、強いカリスマ性がルベール=越岡さんに求められているのではないでしょうか。

 

  • シャルル

シャルルは上にも書きましたが、一作目『シャルルとアンヌ〜』の主人公だと私は考えています。となると、辰巳さんは、嘗ての主人公ということです。過去に物語の主軸を担い、完結させたことのある人。元主人公。それが辰巳さんに充てがわれたのって、私にとってはとても新鮮で意外性のある立ち位置です。

舞台を観た時に私は辰巳さんが一番うまい、魅力的なお芝居をする人だな、と思いました。他3人が背格好が似ている中、比較的小柄で細身な辰巳さんは目立ち易いのだとも思うのですが。

 辰巳さんで一番印象的だったのはここ。頭の方まで皮膚が動いてて柔らかくって、だから目を引かれるんだなって思いました。表情が豊かな方なんですね。

パンフレットで錦織さんが「誰もが芝居をしている」と話していて、恐らくこの舞台一番の見せ場である、カトリーヌに本当のことを話すシーンでシャルルが似たような台詞を言っていたんですけど……どんな台詞だったのか、見事にど忘れしてしまいました(:;)これきっと書き手が一番言いたかったやつ!!と観劇しながら興奮したのに、すっかり抜けてしまいました……(:;)おおお

書き手が一番伝えたかったであろう台詞を、元主人公であるシャルル=辰巳さんに宛てがわれたこと。辰巳さんって、影の主人公なのかな?なんて思ったりしました。

辰巳さん自身はパンフレットで「ふぉ~ゆ~をかき回してやろう」「フラットな意見を壊したい」と話していますが、シャルルは壊す役ではなく、担い手・語り手の人だと思うんです。宛てがわれた役と本人の発言とのギャップも面白いです。

 

  • レオ

舞台って一人の役者さんが何役も演じることって珍しくないと思うんですけど、種明かしされるまでザキさんもそうなんだって信じてて、でもよくよく考えたら、あのクオリティの女装が本気の女性役なんだとしたら、新喜劇かよって話ですよね……(笑)

 ザキさんの役を全部バラバラな人達だと思って観てたので、途中までこの舞台は3+1の舞台なんだな、と思っていました。パンフレットでザキさんは「特殊」と言われていたし、グループ内随一のボケでオチ要員なのは知っていたので、舞台でもそういう役割になるんだ~と思っていました、が。

架空の存在であった筈の高級ホテルの御曹司が実在した、しかも、ルベールのファンで引っ掻き回し役のおふざけキャラだと思っていた売れない俳優のレオがその正体だったことで、四人のヒエラルキーが一気に逆転します。椅子の上に土足で立ち上って自身が御曹司であること、けれどそれを捨てて俳優の道を選んだことを話すレオは、頭の高さで比べるとしても、一瞬であの場のトップに擦り替わります。3+1のおまけのような存在だと思ってたレオが、四人の中で一番のポテンシャルを生まれながらに備え持つ優秀な人物であったこと、そしてそれを演じているのがザキさん。椅子に乗る演出も相俟って、レオ=ザキさんという人物に一気に注目が集まりました。

 

レオの立場がわかったところを以て、この作品が「若い男性四人が対等主役」、意訳すると四人が平等な主演であることに大きく頷くことが出来ました。

起承転結に例えるなら、嘘つき計画を持ち出したルベールが「起」、それを請け負い最後の告白の場で綺麗に嘘をまとめあげたシャルルが「承」、場を引っ掻き回して最後には本当の御曹司という意外性を突っ走ったレオが「転」、元素と数字だけを抱えていたのに大学もクビになり恋した相手も相当の身分違い、けれど最後にはそのどちらも手元に引き寄せたアンリが「結」、かなぁと。これらの見方を役を通してふぉ〜ゆ〜四人に重ね当てて見るには、もう少し時間が必要だと思うので、今後の仕事を楽しみにしています。

 

 

for you

四人のゆうちゃん、合わせてふぉ〜ゆ〜。クリエにあらゆる先輩を召喚しちゃうふぉ〜ゆ〜。随所で見かける「愛されふぉ〜ゆ〜」の文字。

そんなふぉ〜ゆ〜お兄さん達が歌う「for you」。あなたのために。そうだった、彼等は愛を与える側の人達、アイドルなんだった。

マイクを使わない博品館でマイクを通して聞いた四人の声は、「for you」を歌う四人の歌声でした。

メンバーカラーのテープが貼られたスタンドマイクで歌って踊るふぉ〜ゆ〜は、初主演舞台で歌って踊るふぉ〜ゆ〜は、今までの彼等、初めての主演で初めての劇場で初めてばかり舞台できっと恐らく唯一初めてではなかったこと。歌って踊る姿を魅せてくれるふぉ~ゆ~、四人お揃いのタキシードを着て客席に向かって「for you」と歌うふぉ~ゆ~の皆さん、最高に格好良かったです。

 

 

パンフレットで池田さんは「最初はどんな公演で誰が演じるかもわからなかった」と話されているので、殆どが私のこじつけだとは思うんですけど、 池田さんと錦織さんが、ふぉ~ゆ~四人にどの役をどう宛てがうか、二人の目から見える景色を想像して見るふぉ~ゆ~四人がとっても楽しかったです。

劇中でも、辻褄を合わせるために嘘を付け足していくルベールとシャルルに対してアンリが「こうやって脚本って作られていくんだろうな」と 言っていたので、四人に合わせての変更も色々あったと思うんですよね。私は錦織さんのファンなので、錦織さんの目から見える景色、錦織さんの手で調理され ていく役、その役割、立ち振る舞い方、その真ん中に立つふぉ~ゆ~の四人。どれも素敵で魅力的なものたちばかりでした。

12月の舞台も決まっていますが、脚本池田さん、演出錦織さん、主演ふぉ~ゆ~の作品もまたいつかもう一度お目にかかりたいです。ルベールは復帰出来たのか?レオは売れっ子になれるのか?今より更に経験を重ねた皆さんが作る新しい作品も、是非いつかまた、観劇できたら嬉しいな。

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

皆さんの益々のご活躍を楽しみにしております! 

*1:昨年のオダサク再演でもこのネタを使っていたので(当時はとてもタイムリーだった)、錦織さんはこのネタが大好きなんだなって思いました。 

*2:イットランズの舞台はイギリス・ロンドンになるんですけども。

2015初夏、塚田事変まとめ

2015年、初夏。自担がテレビの人になる瞬間に立ち会ってしまいました。

 

5月頭に放送されたアウト×デラックスを皮切りに、自担である塚田くんがめちゃくちゃテレビに出始めました。えっ、この前あれ見たばっかりなのに、もう次新しい放送があるの?えっ、またなんか増えてる?!うわー現場が続いているー!と嬉しい悲鳴を上げながら、おたく楽しい!自担最高!と何度も幸せを噛み締めた約二ヶ月がひと段落したので、アウトデラックスから派生したと思われる塚田くんのテレビ露出を改めて整理しておきたいと思ってまとめてみました。また、時期としてちょうど重なっていた現場SASUKEの情報も間に置かせて頂いております。

 

 

5月7日 アウト×デラックス初出演

5月13日 2ndアルバム A.B.Sea Market発売

5月14日 アウト×デラックス ゲスト:戸塚くん

5月19日 ペケポンプラス お受験*1

5月23日 公式HPにてSASUKE出場者発表

5月24,25日 SASUKE収録日

5月26日 ペケポンプラス 河合くんと *2

5月28日 アウト×デラックス ゲスト:ふかわりょうさん*3

5月30,31日 Early Summer Concert 代々木公演

6月9日 バナナスクール2回目 河合くんと*4

6月13日 Early Summer Concert 大阪公演

6月18日 アウト×デラックス未公開

6月25日 アウト×デラックス人事異動SP*5

6月30日 クイズ 芸能人に任せなさい

7月1日 SASUKE放送日

7月14日 ペケポンプラス 河合くんと

 

出演テレビ番組数、放送予定のものを含めて11本。間にアルバムリリースとコンサートツアー5公演が入って、ラジオはリリース関連、ぷっすまはグループで出た番組だったので省略しました。

公式HPのスケジュールページに並ぶ黄色の塚田僚一タグの並びっぷりには何度もスクショを撮り、見る度に喜びと幸せでじわじわ〜っと暖かいものが内側から広がっていくのを感じるので、疲れた時はその画像を見て元気を出そうと思います。

 

雑誌のテキストやアルバムリリースの際に出演したラジオでも、塚田くんのアウト×デラックスへの出演からの反響の大きさ、その、勢いの凄まじさが伺えます。出演したバラエティ番組も全てアウト×デラックスと同局であるフジテレビの番組です。

仕事の成果は仕事で返ってくる、とよく言われますが、今回の塚田くんのテレビラッシュは正にその通りで、塚田くんが「楽屋通りの素の自分」と語っていたように、塚田くんというキャラクターがぎゅぎゅっと詰め込まれた映像が世間に発信され、噂が噂を呼ぶように、延長だったり新しい仕事として塚田くんに還ってきました。

一連の流れはまるで水切りみたいで、事務所だかマネージャーさんだかがぽーんと投げた塚田くんという石が、まず1回目に跳ねたのがアウトデラックス、それが2回目のアウトデラックスに続いて、3回目に行くと今度はペケポンプラス、4回目に……まだまだ石は跳ねて水面の上を跳んでいきます。どこまでいっちゃうんだろう、と拳を握りながら石の行方を見守り続けていたら、あっという間に約二ヶ月が過ぎていたことにもびっくりです。そして放った一つの石は、アウト×デラックスのレギュラーの座を塚田くんに運んできてくれました。

 

塚田くんのソロ曲についての記事でもそのような話をしたのですが、塚田くんの紡ぐ物語が面白い。塚田くんの物語は伏線だとか運命だとかというより、必然と呼びたくなります。

2013年後期から女性アイドルに興味を持ち始め、それを2014年夏に、2012年に自身が演じたキャラクターと糸を結んで、塚田くん扮する女性アイドル「塚☆リカ」というキャラクターを完成させたこと。

それと並行して、入所から長年アクロバット担当として、全国各会場の床を触り続けてきた手のひらのマメが生み出すものを、よりわかりやすく世間に届けようとした結果、リカに行き着いたと話したこと。

クロバットをするから顔が見えないため、目立つために始めた金髪が、自身の自己紹介フレーズになったこと。

舞台で共演した際に関ジャニ∞の丸山くんから貰った自己紹介ギャグをテレビで披露するまでに至ったこと。

蒔かれていた色んな物語の種が怒涛に芽を吹き、一見バラバラなように見えた枝葉があちこち絡んで繋がっていきます。

 

更にその勢いを後押しするかのように、長年出場を願っていたというSASUKEにも出場が決まって、弟子入り合宿までして、苦手だった水泳も練習して、ジムを掛け持ちで通って本番に備えて。

塚田くんって言わない人だから、ジム2つ通っていたのはラジオで聞いていたけど、公式からの発表があるまで、ほんとうになんにも知らなかった。いつかは出るのかも、と頭の片隅にはありましたが、こんなタイミングで来るとは思いもしませんでした。

におわす機会はいくつもあったのに、塚田くんは教えてくれなかったです。ジムの掛け持ちも、いつもの自身の鍛錬に余念がない塚田くんだな、とさして重要視せずスルーしていた情報が、公式の発表と共に、カチッとパズルのピースがハマるあの感覚には覚えがあります。

レジェンドコンの塚ソロ。塚田くんは女子ドル塚リカをやることも、自分で曲を作ったこともその過程も、一切口にしなかった。大阪初日、コンサートが始まって、塚田くんのソロの出番が来るまで、全くなんにも知らなかったから、決まったときの、わかったときの衝撃や喜びはひとしおでした。

公的に陽の目を浴びて初めて、点でしかなかったエピソードが、長い線として結ばれ、壮大な物語として私に感動を与えてくれました。

 

SASUKEは、塚田くんを紹介するにあたって、アイドルという肩書きの隣に並ぶ、塚田くんの根っからのスポーツマンでアスリートな精神が心身ともに生かされていました。狙って出来るものじゃないのに、アウトデラックス出演を経て、世間から注目を集め始めている最中でのSASUKE出演には、「塚田くん、持ってる」としか言いようがありません。バラエティでウケて、その後もいくつか番組に出て、コンサートや音楽番組などの本業のグループでの活動を挟んでからの、ジャニーズ初のSASUKE出演。

Johney's webで連載中のブログでも「自信がある」と、このテレビ出演ラッシュの中でも塚田くん自身が一際特別な仕事だと扱っていて、ステージクリアはなりませんでしたが、塚田くんは素晴らしい活躍を競技だけでなく合間のコメントでも、テレビを通して世間に見せてくれました。

バラエティというエンターテインメントから、スポーツというガチのドキュメントドラマまで、その対比や振り幅もすごい、素敵。導かれているのかな?って本当に思っちゃう、思わせられます、塚田くんに。

 

漫画や小説と違って塚田くんは生きている人間だから、こんなに素敵な物語の連鎖を見せてくれたけれど、塚田くんという物語はまだまだ終わらなくて、むしろきっと、これからがまた大変で。10年以上いろんなおたくをやってきましたが、こんなに密に、好きな対象と対象の時間の流れを細かく刻んで感じているのはきっと今が初めてです。塚田くんは生きて血が流れて同じ時間軸に存在しているということを、定期的に確認させられます。感じたくなかったとも思うし、感じることで得られている感動もある。

 

何回も同じことを言ってしまうんですけど、何回でも思わされるから何回でも言いたくなるので、何回でも言います。塚田くんが素敵だから、塚田くんを素敵だと思う度に、塚田くんのことを好きだと思うよ。

 

塚田くん、大好きだよ〜〜〜!

*1:司会のくりぃむ上田さんから自己紹介ギャグの振りあり

*2:ラテ欄に「塚ちゃん祭り」と書かれる

*3:後の雑誌でマツコさんに「あんたもうちょっといなさいよ」と呼び止められたことによる出演なことが判明

*4:設楽さんにアウトデラックスの話題を振られるも塚田くん「一番最初はバナナスクールさんからだったんで」とコメント

*5:レギュラー決定おめでとうございます!

レギュラー決定おめでとう

言いたいことはたくさんあるはずなのに、言葉が追い付かない。ふわふわした余韻に包まれてる。これがしあわせ?これをしあわせって言うのかな?

 

塚田くんのことを素敵だな、と思ってまだ二年、まだ三年目。

 

好きだぁ。塚田くんのことが好きだぁあ。

塚田くんって素敵な人です。知ってたけど。知ってるけど、何度でも塚田くんが伝えてくれる。

塚田くんのことを好きな気持ちをどうにか言葉にしたくて、書き留めたくて、このブログを始めたんだけど、全然駄目ですね。敵いっこない。塚田くんに全然勝てない。及ばない。かすりもしない。

色々と言いたいこと、あるはずだけど、塚田くんが素敵な人だという事実がなによりも大事で、大切だから、塚田くんのことが好きだなぁ、しか言えない。すき。素敵な人。自担、なんですよ、塚田くん…まじかぁ……。

 

自担、って自称の看板でしかないと思ってたけど、ああーなんか、もっと、今までと違うもの、特別な感覚を味わっています。言葉に出来ないものってあるんだな。自分だけの感覚ってあるんだ。形にならない。残しておけない。現場じゃないのに。テレビなのに。

 

塚田くん、アウト×デラックスレギュラー入り、おめでとうございます。

自担の初外部バラエティ番組レギュラー入りの瞬間に立ち会える日がくるなんて、思っても見なかった。私は幸せ者です。塚田くんに出会えてよかった。大好きです。

東京恋愛専科

尾瀬 行き方」。

休日の午後、今日は久しぶりの快晴だった。最近はお休みなのに天気が悪い日が続いていたから、太陽の下で布団を干せること、シーツもカバーもいっぺんに洗えたことが嬉しかった。窓を開けっ放しにしていたら、洗濯物が乾いていく様をなんとなく自分の肌で感じられそうで今もずっとそうしている。けど、私自身は洗濯物と違って乾きすぎるとよくないので、お気に入りのカップに麦茶を注いで自分で自分を潤すのを欠かさないように気をつける。休みの日はお茶を飲みすぎてしまうのですぐポットが空になるから、またお湯を沸かさなくちゃなぁとやかんを取り出して水を浸し、火にかける。

掃除と洗濯とアイロンと、粗方片付けた後にパソコンをつけた。インターネットを繋げるとデフォルトに設定してあるGoogleのページが表示されるから、私はそこに、「尾瀬 行き方」と打ち込んだ。そこで初めて私は尾瀬群馬県にあることを知る。地理は昔から苦手でした。家族旅行も生まれてこの方、一度も行ったことがありません。それなりに大人なのでそんな言い訳を並べたくなりつつも、私が今このタイミングで、尾瀬が群馬にあることを知れたのは、塚田くんのおかげだなぁ、と思い、塚田くんのことを考える。

 

毎週火曜日は、ジャニーズウェブで連載中のA.B.C-Zのブログの更新日だ。昨日は塚田くんの更新日だった。塚田くんのブログは読んでいてとても面白い。そして疲れる。話題や感情の振り幅が凄まじいからだ。それは私が塚田くんに対して抱くイメージとおおよそ合致しているので、塚田くんって本当に塚田くんだな、とブログを読む度に感心する。塚田くんが塚田くんであることを確認できる。私の担当は塚田くんだなぁ、と思う。私の担当が塚田くんであることを嬉しく思う。この人を担当にしよう、と思い決めた自分を褒めたくなる。最終的にはやっぱり、塚田くんのことが好きだなぁ、と思う。

 

塚田くんのブログはおおよそのテンプレートがあって、まず冒頭で自己紹介。次いで、最近の天候の話。塚田くんは関東圏に住んでいるので、照準は関東圏になるのだけれど、自分のブログを読んでいる人が関東圏以外にいることも配慮しているのか塚田くんは、自分が関東圏の話をしていることをわざわざ提示してくれる。今週は全国的な話題だったね。そういった塚田くんの気の配り方を私は、面白いなぁと思う。

で、近況。リリースが近いとリリースの話題に触れてくれるし、仕事でお世話になった人やそのときの話もよく添えてある。イットランズで共演したメンバーとゲーセンでプリクラ撮った話がめちゃくちゃ好きです。

ブログを見てくれてる人、現場があったら来てくれた人のお礼も綴られるんですけど、それが本当の本当に全方位を回収しようとしているのがすごい。老若男女だけでなく、ファンの人、ファンじゃないけど見に来てくれた人、スタッフさんも衣装さんや演出の人や細かく刻んで挙げていたり。拾おうとする範囲がそもそも広いのに、その中でも粒を細かく分けて感じ取っているのかと思うと、塚田くんはおっきな人だなぁ、と空を仰ぐような気持ちで塚田くんのことを考えます。

 

塚田くんのブログには一般人がよく出てきます。名前も知らない、たまたま出会った人。今回は、尾瀬で出会った人。過去のブログでは、ライブ会場の道中でタクシーを相乗りした人、街中で声をかけてくれた人、電車で会ってお茶までした外国人。すごい。東京は冷たい、なんて揶揄されるけど、やっぱり塚田くんは太陽なんだな、と思う。A.B.C-Zだけの太陽ではなく、人としておっきくてあったかい人だなぁ、って。それが友達や共演者の人達と同じような存在として並んでいるからすごい。塚田くんにとって他人が友達か友達じゃないか、ってきっとそこまで大事なことじゃないんだ、ってよく思わされる。塚田くんにとって今自分の目の前にいる人って、等しく生きていて等しく時間を過ごして等しく優しく出来るんだ、って思うと、めちゃくちゃ強い。

 

私は塚田くんのことを表すときに「強い」という言葉をよく選んで使っているのだけれど、それは私が塚田くんの在り方に、損得勘定で行動していない、って思わされるから。

相手が友達でも、全てが全て意見が合致して摩擦なく関係を築ける保証はないし、ましてや赤の他人に対してなんかもっとそう。優しくしたのに冷たくされたり、良かれと思ったのに裏目に出てしまったり、いい関係を築いていると思っていたのに相手にそうは思われていなかったり。相手に起こした行動で結果、自分が傷つくかもしれない、という可能性をそもそも選択肢に持っていないのかな。でも、そうと結論付けるには、塚田くんが歩んできた道筋を想像すると、安易にそこには持っていけない。あんなに多くの人間と触れ合ってきた人が、傷をつけられずに生きてこれた、なんて、そう思うことすら失礼な気がして。

損したことがない訳ない、と思う。それでも、自分から他人にアクションを起こせるのって、本当に、すごいと思う。しかも、一般人に。何か起きた時に圧倒的に不利なのは、芸能人である塚田くんの方なのに。塚田くんは気にしていなくても、社会的な責任は決して対等じゃない。塚田くんに「アイドルとして安いぞ」と言わしめたマネージャーさんも身近にいる。塚田くんがどこまで危機感を持ってどこまでを線引きとして生きているか、私は一生知りえないけど、そんな風に人と接せられている塚田くんを、疑いの眼差しで見ることは簡単だけど、いいな、って思う。塚田くんって、いいなぁ。それはまるで祈るような気持ちで。塚田くんが誰かに、いいなぁ、って思われた気持ち分、塚田くんにとって幸せなことが訪れますように、っていう、勝手な願掛け。

私自身が、なにかとつけて最悪の事態を想定してから動く質で、それはつまり、損をしたくないからで。傷つきたくないから、一番傷つく展開を頭の中で想像して、何かに取り組んだり取り組むのをやめたりする。だから塚田くんのことを見ているととても怖く感じるし、それと同じくらい、私の目に塚田くんは眩しくて堪らなく映り込む、飛び込んでくる。塚田くんの姿、生き方。

 

 塚田くんの使う「表現」という言葉がすごく好き。塚田くんはどうやら自分がコンサートに出ること、舞台に出ること、バラエティでアウトと呼ばれること、それぞれを異なった「表現」と捉えているようで、それってやっぱりすごいと思う。塚田くんは根っからの表現者だね。内側から外側へ向けられるパワーがすごい。意識も高い。

私はアイドルという職業を、自分の人生をドラマとして世間に発信するひと、と思ってそういう目で見て楽しんでいるから、塚田くんがそうやって生きてくれていそうなこと、すごくすごく堪らない。素敵が溢れてふやけそう。

 

今回のブログの〆は、「待ってるよ」だった。この塚田くんは、レジェンドツアー初日に「僕たちを東京ドームに連れて行ってください」って言った塚田くんだな、と勝手にそう解釈した。

塚田くんたちが出来ることって「表現」することしかなくって、殆どの選択肢は寧ろ私達ファンやファンじゃない人達の方にたくさんある。最たるものとして、見るか見ないか、お金をかけるかかけないか。私個人の力じゃどうにも出来ないけど、A.B.C-Zを東京ドームに連れていくのはやっぱりファンという大きな消費者だろうし、塚田くんのブログページを開くのは、ジャニーズウェブに月額料金を払っている私達の指に掛かってる。

「待ってるよ」、って言ってくれた塚田くんの言葉、大事にしたい。

 

 

もう何回目かわからない、塚田くんのことが好きだなぁ、と思わされた素敵なブログの感想文でした。おしまい。

A.B.C-Zは好きかい?

A.B.C-Z Early Summer Concertが5/30に始まりました。代々木3公演、大阪公演2公演の全5公演。

 

初めての、オリジナルアルバムを引っさげてのツアー。初めて。A.B.C-Zはとても歴史が長いグループなのに、まだ初めてのことが残っていることに、いつだってびっくりするし感動もします。毎年アルバムが出てツアーがあって。今まではそれが当たり前の世界にいたから。遡ればグループとしての歴史が浅かった頃の彼らも、それが当たり前ではない時期があったんですけど、私は彼らのその頃を知らなくて、でも今私は、A.B.C-Zのことを知って、一番に応援したいと思っているから、本当に人生って何が起こるかわからないなぁ。

 

まだ大阪公演もあるので、振り返るには早いから、代々木で感じたことをひとつ。

 

A.B.C-Z、面白くなってる。

 

初めてのオリジナルアルバムが出ると決まって、レコーディングして、宣伝して、リリースして、Mステに出て、コンサートを作ったA.B.C-Zは、なんだか別人のようだった。

 

最後に5人が話す姿を見たのはきっとアルバム特典のドッキリとメイキングだった。ラジオやテレビは個人や2人3人で出てたから、5人でいたのはきっと、それが最後。

A.B.C-Zの話すことが面白かった。私にとってそれは、代々木に入って一番の衝撃だった。

 

Jr時代の曲をまとめた初めてのCDアルバム「ABC from to Z」にも映像特典がついていて、今回のドッキリを見て私はそれを思い出して、不安になったりした。この在り方がこの人達の進みたい道なら、私は

 

結果、それは覆された。A.B.C-Zが、面白い。面白くなってる。変わってる。それを成長と呼ぶのかは、まだまだファン歴の浅い私にはわからない。

記者会見で、MCで、5人共マイクを下ろさずに、自分の役割じゃないからと一歩下がるのではなく、5人が、5人で、話していた。そしてその中身が、とっても面白くて、楽しくて、幸せだった。

 

コンサート本編についてはまた、大阪が終わって書けたらいいな。代々木を終えてのまずは一区切り。

去年を特別にしようと思った私は、今年は彼等に、特別になるよと見せつけられた。今年も楽しい夏になりそうで嬉しいです。

 

今年も、A.B.C-Zが好きだと思う夏がくる。楽しみしか、ない!!