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えりあし

思ったこと、残しておきたいこと、いろいろ

舞台『サクラパパオー』 塚田僚一の生命力

脚本・鈴木聡さん、演出・中屋敷法仁さん、主演・塚田僚一くん(A.B.C-Z)で上演されている、2017年版『サクラパパオー』の話を好きなように話す記事の3つ目です。

 

①『サクラパパオー』という作品について
akeras.hatenablog.com

 

②2017年版の登場人物について

akeras.hatenablog.com

 

 

 

中屋敷さんと塚田くんのはじまり

塚田くんと中屋敷さんといえば、2014年に少年隊・錦織一清さんが主演を務めた『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー~パパと呼ばないで~』に塚田くんが錦織さんの息子役で出演した際のこの記事が、2人を繋いだ一番最初の記事でした。

 

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3年前のこの記事で中屋敷さんは、この作品がデビュー後初めての外部舞台出演だった塚田くんの話題に触れています。

 

塚田僚一くんはまったく初めてこういう世界に出会った感じですが、その彼に対して皆さんの演技が丁寧に作り込まれていくので…塚田くんなりの喜劇のスタイルが生まれてきているようにも感じました。

 

『イット・ランズ~』は元々、レズリーとデイビットが父子関係であることを隠すための嘘から始まるお話なのですが、登場人物としても出演者としても、レズリーと塚田くんは作品中の最年少でした。自分がデイビットの隠し子であることも、それを隠すために嘘が嘘を呼んで周りが大変なことになっていることも、何も事実を理解していない18歳のレズリーと、ジャニーズアイドルという特殊な畑からやってきた塚田くん。2人の境遇は絶妙にリンクしており、中屋敷さんはその関連性を見事に見抜いていたのです。*1

座長のスタイルとして、皆の先頭に立って引っ張っていくタイプと、皆に支えて貰いながら形を固めていくタイプのおおよそ2つに分かれると聞きますが、塚田くんは圧倒的に後者のタイプです。

 

そんな塚田くんの性質を2014年時点で既に目撃していた中屋敷さん。同じ記事で「喜劇は絶対にやらないって決めているんです。怖すぎて。」「もう少し勇気が出たらいつかやりたいとは思いますけど……まだまだ先の話ですね(笑)。」とお話されていたのが、まさか3年後に塚田くん主演でコメディ作品を上演することになったのも、素敵なご縁だなあと思います。

 

 

中屋敷さんから見る塚田くん

 

1つ目が『サクラパパオー』の上演が決定した第一報。2つ目は、一番最初の仮チラシです。第一報で発表された情報は「サクラパパオー」「脚本・鈴木聡」「演出・中屋敷法仁」「主演・塚田僚一(A.B.C-Z)」、そして「上演日程と劇場」。

 

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インタビュー記事を読むからに今回の上演は「演出が中屋敷さん」「鈴木聡さんの脚本からの再演」であることがまず先頭に立っていると推測されます。鈴木聡作品の中からサクラパパオーを選んだのは、パルコ側ではなく中屋敷さん自身の意思。塚田くんの名前はパルコ側から挙がったのか中屋敷さんから挙がったのか定かではありませんが、兎にも角にも、第一報に鈴木聡さん中屋敷さんと並んで塚田くんの名前があったことは揺るぎない事実です。

 

稽古前の段階で既に中屋敷さんの中には「演者を動かす」プランが想定されていました。先の記事に「塚田さんはとにかく体力がありますからね。ただ椅子に座って会話するだけではおさまらない気がするので。」とあるように、塚田くん=体力の関連はこの時点で繋がっていて、中屋敷さんの『サクラパパオー』の演出プランの中には、そこも狙いだったのか、それともたまたまハマっただけなのか、塚田くんの特性が自然と溶け込んでいました。

 

 

パルコステージと塚田くんの身体性

デビュー後初めての外部舞台、2014年『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー』。初めての主演で二人芝居、2016年『ボクの穴、彼の穴。』。そして今年の初単独主演初座長、2017年『サクラパパオー』と、パルコステージの舞台に立つのが3作品目になります。

昨年春にパルコ劇場で上演された『ボクの穴、彼の穴。』は、死と隣り合わせである戦場、身体の動きが制限された塹壕の中で暮らす2人の兵士の独白でストーリーが進んでいきます。演出はノゾエ征爾さん。ボク穴の話はこちらでしております。

 

『ボクの穴、彼の穴。』と『サクラパパオー』の塚田くんは、真逆のアプローチ方法で各作品の世界観を表現しています。

 

『ボク穴』は上演発表から公演初日、そして千秋楽を迎えるまでの期間が2ヶ月もなかった、とてもハイスピードな作品でした。全8公演、劇場はパルコ劇場のみで地方公演はなし。パルコ劇場の客席数は458席。単純に計算するとして458席×8公演=3664人と、日程の調節も含めて、観たい人が絶対必ず観れる舞台ではありませんでした。作品上の設定も、死の恐怖に追い詰められ、精神的に狂っていく2人の兵士の様を描いており、作品としても観劇環境としても、観る人を選ぶ閉塞的な空間の中、執り行われた舞台でした。

 打って変わって『サクラパパオー』はコメディ、喜劇です。大きな劇場で出演者もパルコステージ経験者が多く、殆どどの公演もコンビニや当日劇場でさくっとチケットが購入出来て、ファン以外の人にも観劇初心者にもやさしいハードル設定で、ボク穴とは打って変わって、外に向けて広く門を開けた開放的な作品です。観劇環境と同じく作品中の塚田くんも、『ボク穴』の狭い劇場で息を詰め、針穴に糸を通す様まで目に入ってくるような、視野を窄めて一挙手一頭足まで注視するような作品ではなく、塚田くんが主演であることを思わず忘れてしまうような、舞台上をあっちこっちと大きく移動するバラティに富んだ各キャラクターを、広い視界で満遍なく楽しめる作品になっています。

 

 

サクラパパオーの上演にあたって中屋敷さんがどこまで過去の塚田くんの仕事を深堀りしたのかわかりませんが、パルコステージで上演された各作品は塚田くんを見せる角度がどれも違っているんです。

ジャニーズ初のSASUKE出演を果たすほど、非常に優れた身体能力を持つ塚田くんを、ノゾエさんは戦場、塹壕の中という心身ともに強い制限の中にぎゅっと閉じ込めることで、表情、声、身体を使って、より人間の本質に迫るものを表現し、中屋敷さんは、大劇場の舞台上を塚田くんに走り回らせることで、作品の喜劇性だけではなく、他の出演者の躍動感をも煽っていきました。

ボク穴が「陰」なら、サクラパパオーは間違いなく「陽」の舞台です。

塚田くんは主演ではありませんが、誰よりも先に塚田くんを演劇空間へと誘い、塚田くんの身体能力をお芝居の中で用いたのが、『イットランズ』。劇中、レズリーは喜びのあまり側宙するシーンがあったのですが、塚田くんにお芝居としてレズリーにアクロバットをするように推したのは、同作主演であり同事務所の大先輩である少年隊・錦織さんでした。「折角の武器なんだから見せていかないと」という錦織さんの助言があり、作品を通して塚田くんの武器をお披露目出来、そしてその稽古と作品を観ていた中屋敷さんが、3年の時を経て再び塚田くんに演技表現としての「アクロバットを見せる機会を与えてくれました。*2

初めての舞台で「陽」、二度目の初主演舞台で「陰」、三度目の初単独座長舞台でまた「陽」と、オセロがころころと裏返っていくように、塚田くんの白と黒を交互に見せてくれるパルコステージ。

ノゾエさんも中屋敷さんも、パルコステージから「新進気鋭」の謳い文句を掲げられている、未来を期待されている演出家さんです。実力は十分に評価されている、あとは羽ばたけるか否か、そんな2人が一段上のステージへ昇る足掛かりとなる作品に、塚田くんが主演として二度も選ばれたことを、本当に本当に光栄に思います。

 

イットランズでの錦織さんの言葉でもう一つ。東京千秋楽の挨拶で錦織さんは、塚田くんのことを「本当に惚れ惚れする男。(観客だけじゃなくて)出演者にも感動をくれる」と話してくれました。塚田くん、観に来てくれるお客さんだけじゃなくて、同じ空間の近い距離で同じ仕事に取り組んでいる出演者の方にも感動を与えてくれるんですって。いやもう、もうすんごいそれ!!!(大の字)

稽古場で昨日まで出来ていたことが次の日になるとまったくできなくなっていたり*3、数時間前までSASUKEに挑戦していたのが嘘のように千秋楽の舞台に立っていたり*4、劇中は詰まることなく進んでいたのにカーテンコールになるとたじたじになってしまったり*5、塚田くんって本当に面白い人です。言うてしまえば危なっかしいんですけど、でもそれが、マイナスの位置でとどまらずに、プラスの位置にまでぐーんと押しあがっちゃうんですよね。塚田くんがそこにいることで、塚田くんを目にするお客さんだけでなく、その場にいる共演者の心まで動かしてしまう、立場を選ばずに他人を動かしてしまう力が、塚田くんの生命力なんだと私は思います。

 

 

塚田くんは俳優でもない歌手でもない、演技もするし歌って踊って、バラエティにもSASUKEにも出ちゃう、アイドルなんです。

そんな塚田くんの個人的な最新名言。今はもう公開が終わってしまったんですけど、ジャニーズウェブの期間限定連載『塚打塚助』に書かれていたこの言葉。

 

 

アイドルというものは生き様であると私は思う

 

 

アイドル・塚田僚一くんの生き様を、これからも見届けていきたいです。 

長々と頂きお付き合い、ありがとうございました!

 

 

 

*1:ってなんだか偉そうに書いてますが、私はそれを中屋敷さんのコメントを読んで気付きました!笑 中屋敷さんはたぶん塚田くんのことを調べたとかじゃなくて、稽古を見た気付きをお話されただけだとおもうんですよね。演出家さんってすごいなあー!!

*2:ボク穴でもバク転するシーンはありましたが、ボク穴の塚田くんはアクロバットという大技ではなく、もっともっと細やかな表現性を求められていたので、こういう書き方をさせて頂きました。

*3:演出・山田和也さんのイットランズ日記より

*4:ボク穴

*5:サクラパパオー

舞台『サクラパパオー』 勝手に登場人物紹介

akeras.hatenablog.com

 

前回は作品の話をしたので、今回は2017年版『サクラパパオー』の登場人物たちの話をしていこうと思います。

ちなみに演出の中屋敷さんは過去の上演を映像では見ずに、サクラパパオーの脚本やラッパ屋の他作品を読み込むことで、鈴木聡さんがラッパ屋の誰に向けてこの台詞を書いたかなど、文字から脚本の意図を探っていったそうなので、過去の上演とは随分と違った仕上がりになっていると思われます。

ここでは2017年版を観劇した身として、2017年のサクラパパオーについて、役者と俳優以外の所属場所、ビジュアルの【特徴】、中屋敷演出の【役柄】、役それぞれ異なる【競馬スタイル】といった観点から、どうしても主観になってしまうのですが、記録がてら紹介させて頂こうと思います。

 

 

 

田原 俊夫(塚田 僚一:ジャニーズアイドル・A.B.C-Z

【特徴】栗毛の単発、薄いグレーのタータンチェック柄のツーピーススーツ。
【役柄】岡部今日子ちゃんと婚約中。競馬好きなことは今日子には内緒のまま競馬場へデートに訪れるも、冒頭5分ですぐにバレる。結婚式の二次会の予約よりその日の競馬予想を優先するほどの競馬好き。部の旅行先で出会ったヘレンと一夜を共に過ごしたことを「どんちゃん騒ぎ」と例えるチャラさがアツイ。元バンドマンの27歳会社員。
【競馬スタイル】競馬は好きだけど当たりは悪い。馬券に大金をぶっこむ姿に男のロマンを感じ憧れているが、自分のお金でする勇気はない。
 
 

岡部 今日子(黒川 智花)

【特徴】ハーフアップお団子に黒髪ストレートロングヘア、赤いスカートに赤いパンプス。
【役柄】田原俊夫くんと婚約中。結婚前で気持ちが不安定になっており、何かと田原にケチをつけてしまう、絶賛マリッジーブルー中。賭け事なんてするもんじゃない!と最初は競馬そのものを否定していたけれど、田原が好きだというので自分で馬券を買って楽しもうとしてみたり、度量の拡大化が著しい。
【競馬スタイル】登場人物中、唯一競馬に興味がない競馬初心者。初めて勝った馬券は名前で決めた。初競馬で見事予想が当たったため自分に競馬の才能があるかも?!と浮かれたり、見る目があるねと褒められて乗り気になったりと、乗せられるのに弱そう。
 
 

ヘレン(中島 亜梨沙:元宝塚娘役)

【特徴】巻いた黒髪をサイドに、黒のノースリミニワンピに黒のロングカーデ、網タイツにピンヒール。
【役柄】田原と札幌でアツい一夜を過ごした謎の女。今は的場と付き合っている。「トシくん」「サムくん」「ヒロくん」などと、男性陣に専ニクつけがち。男性だけでなく女性をも魅了してしまう?
【競馬スタイル】友達(元カレ)が好きだから競馬場へはよく来る。結構当たるようだが馬券は買わずに馬を見て楽しんでいる。馬は人間の生まれ変わりだと思っている。
 
 

的場 博美(片桐 仁:芸人・ラーメンズ

【特徴】ショッキングピンクのロングコート、柄物スカーフ、アンクル丈のパンツ。
【役柄】オックスフォードに留学経験のある外務省務めのエリート。ヘレンにたぶらかされ公金を使い込み、そのお金を競馬で取り戻すべく3日間競馬場に通っている。今まで真面目に生きて来た反動か、ヘレンを前にするとヘロヘロになってしまう自分がちょっと好き。
【競馬スタイル】人生が懸かっているため馬券にかける金額が大きめ。読みは悪くないが、馬券の購入を人に頼んでしまったが故に予想通りの馬券を買えていなかったり、販売所前で予想屋に誑かされて予想と違う馬券を買って外してしまったりと、とにかく運が悪い。
 
 

井崎 修(伊藤 正之)

【特徴】紫地に馬柄のストライプジャケット、ループタイ、ロールアップした緩めのデニム。
【役柄】出会って10分でヘレンにメロメロ。同じくヘレンに魅了された田原と共に的場の手助けを試みる。通称・サムくん。日本人の地味なおじさん。奥さんがいてちゃんと仕事もしてる。地味なおじさん、と言われて凹む。的場を本気で心配したりと根はいい人なのだけれど、煽てられると滅法弱い。
【競馬スタイル】商売と馬と女が好き。劇中では主に的場の手伝いをしているので、これといったスタイルは謎。ヘレン曰く、結構当たる。
 
 

菅原 幸子(広岡 由里子)

【特徴】大きなお団子頭、白のタートルネックの上に黄色のトップス、緩いパンツに茶色のぺたんこサンダル。
【役柄】死んだ旦那が競馬好きで、競馬は暇つぶし程度に楽しんでいる。初めて競馬に来た今日子にお酒を奢ってあげたり、手持ちがないヘレンに小銭を貸してあげたりと面倒見がいい。旦那の葬式で愛人を追い返してしまったことを若干気に留めている。
【競馬スタイル】つまらないテレビや小説よりかは面白い、くらいの気軽なスタンスだが、馬の名前で馬券を買った今日子に「競馬は“勉強”が大事」 と教えたりもしている。予想屋に馬券を呑まれた苦い過去がある。
 
 

柴田 達(木村 靖司:劇団「ラッパ屋」)*1

【特徴】茶色チェックのハンチング、緑のジャンパー、黒ベストにチェックのパンツ、茶色のブーツ。
【役柄】馬の予想を売っている予想屋。優柔不断な横山や、競馬初心者の今日子に声をかけ、口のうまさで巧みに騙そうするあくどい一面も。
【競馬スタイル】競馬が好きでよく勉強もしているが、予想屋として予想を売ったり、隙のある客から馬券やお金を呑んだりして活動している。
 
 

横山 一郎(市川 しんぺー)

【特徴】黒髪のマッシュルームカット、青いジャケットにパーカー、青のウエストポーチ。
【役柄】馬券を一枚に絞れず何枚も買ってしまうため、たまに当たっても全然儲からない。そんな姿を予想屋の柴田に見つかり、まんまとカモにされる。薄給。ハッキリ物を言う幸子さんのことが苦手。
【競馬スタイル】役柄に同じく。
 
 

杉本 敬三(永島 敬三:劇団「柿食う客」)*2

【特徴】シルクハット、紫のキンキラジャケット、口髭。
【役柄】レースの実況者。豊富な知識と巧みな語彙でもってレースを華やかに盛り上げる。レースの謝罪や場内のゴミ拾いもしてくれる。
 
 
具体的なビジュアルはネットニュースや公式サイトを参考にして頂きたいのですが、登場人物全員が競走馬のようにはっきりと色分けされていることもそうですが、幸子さんのでっかいお団子頭や、サムくんのひねりのきいた前髪、横山さんのマッシュルームカットなど、シルエットを見ただけで誰が誰だかわかるようにもなっているんですよね。これは大きな劇場で上演をする際に遠くの席から見るお客さんを想定していることもそうですし、前回の記事でも話したように今年は「ファンタジー性」が大事にされているので、そのファンタジーをアニメや漫画のキャラクターのような2.5次元舞台っぽさとして表現しているのも面白いです。*3
 
 
登場人物は皆「夜の競馬場でたまたま居合わせた人たち」のため、素性が詳細に書かれていない役が多いです。その空白を演出で埋めたり、今後もしまた上演されることがあった際に演出の方が脚本を書き足すことを選べば、田原や的場以外の登場人物が主役になることも十分にあり得ます。
競馬に対して私は、舞台が決まってから一度だけ競馬場に足を運んで初心者セミナーを受けた程度の超にわか者なのですが、競馬好きな人から見える世界が役を通してなんとなく想像が出来るので、秀逸な脚本ってこういう作品のことを言うんだな、と勉強になりました。
 
また、役と役の組み合わせによって登場人物の見える顔が違ってくるので、競馬に詳しくなくても人間模様から劇を楽しむことが出来ます。
 
 
ということで次は、役同士の関係の見所を紹介させて頂こうと思います。
 
 
 
  • 田原今日子の「婚約者」コンビ
2017年版はこの2人の関係を軸にストーリーが進んでいきます。競馬初心者は今日子を通して競馬の世界を勉強することが出来ますし、また、2人のやり取りをラブコメディとして気軽に楽しむことも出来る、作品の顔となるコンビです。とにかく可愛い。
結婚を控えた男女というただのカップルとはまた違った関係にあるので、人生が大きく変わる節目に立つ2人が、今まで見ることのなかった相手の一面を目の当たりにし、それにどう向き合っていくかもこの作品の見所です。
 
 
  • 柴田横山の「競馬の闇」コンビ
全体的にファンタジーな仕上がりになっている劇にノンフィクション性がちらつくのがこの2人。競馬にハマってお金を使ってしまう怖さを横山、人の弱さにつけ込む悪意が柴田を通して表現されており、ロマンティックでエモーショナルな面だけではなく、競馬の「怖さ」もきちんと描かれています。
決定的な決断を下せない横山に、「絶対にこれがくる」と強い断定を与える柴田の関係は、競馬だけではなく占いや宗教なんかにも置き換えられますね。決められない人にとって、「これ」と言い切ってくれる人の存在は、たとえその決断が間違っていたとしても、「自分の代わりに決めてくれる」だけで縋って頼ってしまいがちです。
自分も何かにハマるオタクという人種なので、横山のように深みにハマる怖さも、悪意を隠して近付かれた場合の無力さとは、他人事のようには思えませんね…。
 
 
  • 田原サムくん的場の「競馬に大熱中」トリオ
柴田・横山組と違って悪意がない分、一層厄介な賭け方をしているこの3人。的場はヘレンのために公金を使い込んでしまい、人生にもう後がない状況に追い込まれているため、一種のハイ状態に陥っています。
競馬場という競馬好きにとっての聖地は、ドルオタに置き換えるとアイドルの現場と同等の場所と考えると、水を得た魚なわけで、ただでさえ浮き足立ってしまうのに、更にぶっ飛んだ状態にある的場の存在によって田原・サムくんもかなりハイになってしまっています。何かに強く打ち込んでいる時って、周りのことが見えなくなりますよね、わかります。勝つために馬券を買うので賭ける金額が日常ではあり得ない金額まで大きくなったり、絶対に使い道のないグッズをお布施とか言って余計に買っちゃったり、現場に行くと金銭感覚がおかしくなりますよね、わかります。そういう「ハイ」な状態って日常ではなかなか味わえないので、今の決断に後悔することとか考えないし、究極後悔なんてきっとしないんです。
他人の介入がなければないほど、勢いは加速していくし、後悔もない。そうしてまた深みにハマっていく。でも、側から見てるとすごく楽しそう。おたくな自分を客観視している気持ちになる3人です。
 
 
  • ヘレン・幸子の「女の郷」コンビ
競馬場には男のロマンが詰まっていますが、女にとってのドラマもあります。
死んだ夫が競馬好きだったために競馬場へと足を運ぶようになった幸子、死んだ友達(元カレ)が競馬好きだったヘレン。競馬に人生を懸けるような真似をする男の気持ちがわからない幸子、競馬の勝ち負けで一喜一憂する男に愛しさを感じているヘレン。幸子の旦那と、ヘレンの元カレは同一人物でした。1人の男を愛した2人の女が、一度は突っ撥ねた人生を、競馬場という非日常の空間が再び繋いでいきます。
愛した男の愛した女同士、でも男はもう死んでいる。不思議な立場にある2人が、不思議な関係を新しく築いていく姿は、競馬という舞台を少し離れたところから、同じ女として勉強になります。
ここに今日子が加わると、愛した男の一夜の相手であるヘレンへの今日子の敵意が剥き出しに描かれており、「生きている」田原と「死んでいる」元カレとの立場の違いが重なって、また違った味わいを齎してくれます。
また、「競馬好きの旦那」という肩書きは、幸子にとっては過去の人ですが、今日子にとっては未来の田原がそれに当たります。もしかすると幸子は、未来の今日子の姿にもなり得るのかと思うと、男のロマンが描かれている訳じゃない、女の郷もこの『サクラパパオー』には濃く深く刻み付けられていることがわかって、脚本の深さに感服するばかりです。
 
 
 
今年は大劇場×ファンタジー×塚田くんの呼応と融合が素晴らしくって、それに関してもまた記事を書く予定なんですけど、とにかく脚本が素晴らしい。誰を主役に置いてもそれぞれのドラマがあって、今回の上演だけでも、誰に感情移入出来るかによって楽しみ方が人それぞれ違ってくるでしょうし、いっそ劇場や演出やキャストを変えてまた上演して欲しい。まだまだ大きくなっていく可能性を無限に秘めた作品になっていて、今もまだ通過点でしかないんじゃないか、もっともっと面白い作品に育っていくんじゃないかと、生まれて初めて脚本に対して伸び代を感じました。
 
 
今日から東京公演が始まり、いくつか地方を回って、今月末には大阪で千秋楽を迎えます。今この瞬間の『サクラパパオー』は、間違いなく今この瞬間でしか観れないと思うので、興味のある方は今年の『サクラパパオー』を是非!おすすめしたいです!!
 
 
本当に素敵な作品なので、その素晴らしさが1ミリでも多く伝えられますようにと念を込めて。最後の記事はいつ書けるかな…!そっちも絶対書き上げるゾ!
最後まで目を通して頂き、ありがとうございました!!
 

*1:脚本・鈴木聡さんの劇団員さん。過去には的場を演じていたそうです。

*2:演出・中屋敷さんの劇団員さん。稽古にその日参加できない方の台詞を代わりに喋っていたそうです。すごい!

*3:ある漫画家さんが「キャラクターを作る際はシルエットだけで誰が誰だかわかるようにしろ」と担当さんに言われた、と話していたのを読んだことがあります。

新しい宝箱の中身が出来ました

塚田くんが!Defiledに!青山DDDクロスシアターに!きたーーーー!!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

サクラパパオーの稽古とさいたま公演があるから、観劇に来るならさいたま公演後で、見つかりたがりなとこあるからGW期間中に来そう〜と思ってたら、早々初日に来た!しかも、青山にチャリで!!!!笑笑 塚田くん、一枚も二枚も想像の斜め上をいくなあ〜〜好き!!

普段はコンビ話とか都市伝説の領域はここではなるべく干渉しないように気をつけてるんですが、こればっかりは特別。今までにない形のツカツカ、プライベートじゃなくて、仕事で通じ合うツカツカを見れた。う、うれしーーい!!*1

その嬉しさを今この瞬間に、書きとめておこうと思います!

 

 

今年の戸塚くんの個人外部舞台は、例年の脚本・つかこうへい×演出・錦織一清の舞台から離れ、元の脚本が外国作品である『Defiled』、俳優の勝村政信さんと2人芝居に挑戦しています。2人芝居といえば、A.B.C-Z内では昨年塚田くんの『ボクの穴、彼の穴。』に続いてA.B.C-Zでは2人目の経験になります。

この『ボクの穴、彼の穴。』と戸塚くんに関しては個人的に2つの重要エピソードがあって、今もJohnny's webで連載が続いている戸塚くん企画「伝打伝助」にて、ボク穴を観劇した戸塚くんが“嫉妬してる”と記したこと。そしてもう1つは、ボク穴と同じ期間東京・新橋演舞場で戸塚くんは『寝盗られ宗介』の主演・座長を務めていたにも関わらず、その期間中に2人で食事に行ったことです。

 

伝「それはそうと塚田さんの芝居はどうだったの?」
戸「え?どうだったのって?最高!!!これ以外に言いようあるかな?逆に俺が観た方に聞いてみたいな。どうでしたか?って。俺はね、最高!!!コレだね。あの作品を引き当てた塚田の運というか、持って生まれたタイミングというか、芝居もとても心に響く演技だったし、もうね、最高だよ!これしか言えないよ伝さん!俺が嫉妬したくらいだもんさ(笑)」ーー2016.05.26.「伝打伝助」

 

私は塚田担なので、塚田くんに纏わるエピソードには努めて目を通すようにしてきていますが、戸塚担ではないので、戸塚くんの発言に関してはあまりアンテナを張りきれておらず、確信を持った解釈は出来ないんですけど。

戸塚くんが仕事の領域で、塚田くんに対してこの手の類の感情を向けるのって、ものすごく珍しいなあ、って思いまして。

戸塚くんが塚田くんにかけるちょっかいは小学生男子のそれだし、塚田くんに向ける心配はモンペのオタクかよ*2ってやつだから、嫉妬、って単語が出てきたことに目ん玉飛び出すかと思ったんですよね。

戸塚くんは文字で饒舌な人という印象で、かといってその文字が真実を記しているのか、はたまたジョークなのか、戸塚担ではない私にはその境界を測りかねるんですけれど。真実だと受け取るならばそれは、衝撃的なことだったんですよ、私にとって。

 

 

塚田くん、ボク穴の会見でこんなことを話してたんです。

 

A.B.C-Zはそれぞれに主演の経験があって、僕は後を追いかけている気持ち」と続け、メンバーに向けて「どうだメンバーのみんな! 二人芝居やってるよ!」と胸を張って笑顔を見せた。ーーシアターガイド

 

今までの経験上、ジャニーズグループ内でメンバーに演技班とバラエティ班が出てくるのは自然のものとして受け取っていたので、塚田くんはバラエティで活躍してる人だから、と思って、主演の看板について意識を向けることって私は殆どしてこなかったんですけど、塚田くんはそうじゃなかった。遅れをとってる、って思ってたんです。知らなかった、塚田くんがそのことを意識していたなんて。そしてそれを口に出したのが、初主演舞台の会見の場、みんなにやっと追いつけたと思えたタイミングで初めて言葉にして発信した姿に、熱いものがこみ上げました。

そして私は塚田くんのこの言葉に、グループで誰よりも先にバラエティ番組にレギュラー出演を果たし*3、グループで唯一バレーボールのスペシャルサポーターに選ばれ*4、グループで初めて単独外部主演舞台を務めた、戸塚くんの存在が頭の中を占めて離れませんでした。

 

戸塚くんのこともわからなければ、もちろん塚田くんの真意なんて知る由もなく。ただとにかく、塚田くんは口に出さない言葉にこそ真実が多く含まれてる人だと思っています。

健人くんが映画『銀の匙』に主演することが決まったことをプライベートの沖縄旅行中に知って「俺は何をやっているんだ」と落ち込んだことのある塚田くん*5が、メンバーで唯一の同じ歳、入所に関してはちょっとだけ後輩にあたる戸塚くんの仕事に対して、まったくの無関心や綺麗な心だけでいられる訳はきっとないんです。

 

 塚田くんと戸塚くんって真逆なタイプだなあと常々思います。

戸塚くんは好きなものがどんどん仕事に繋がるし、後輩からの人気も厚く、自分の内側をどんどん深く掘り進めていく求心性の強い人で、一方塚田くんは外側に向けてバンバンエネルギーを放つタイプで、他人を自分に引き寄せるというよりは、周りを自分に巻き込んでしまう遠心性の強い人。キャラクターもアプローチも正反対。

戸塚くんは塚田くんをつかこうへいさんの言葉と並べて生命力がすごい”と塚田くんのいない場で讃え、でも塚田くんってあんまり戸塚くんを手放しに褒めるイメージがないです。デビュー前の戸塚くんの坊主事件を塚田くんは特に驚かなかったと言い、とっつーは頑固なところがあるから想定内”と、褒めそやすより汲み取って尊重する、と言った方が近いかなあ。持ち上げもしないけど否定もしない、そしてその場で手や口を出すような真似もしません。*6

 

塚田くんが「みんなに追いつけた」と思ったボク穴の初日に、塚田くんと戸塚くんは2人で食事に行ったそうです。その期間、戸塚くんは喉をやられていたし、塚田くんは千秋楽日を迎える週末の早朝にSASUKEの撮影を控えていた。社会人なら手を引いておくであろうそんなタイミングに、わざわざ共有する時間を作った。きっと、そのタイミングじゃなきゃ駄目だったんです。写真集ではどっちが先に誘ったかで喧嘩してたけど、正直どっちでもいいよね、だって最終的には2人でそうしようって決めたんだから笑。でも2人にとっては、そういうくだらないところが大事なんだなあと思うと、本当に訳がわからないし、男の子の世界だなあと、呆れるような微笑ましいような羨ましいような、複雑な気持ちです。

 

そして今年、塚田くんが経験した2人芝居に戸塚くんが挑戦しました。どちらの作品が上とか大きいとかではなくて、タイミングだけ切り取って言えば、「2人芝居」に関しては、戸塚くんが塚田くんの後を追った形になるんです。バラエティ番組のレギュラーも、バレボールのスペシャルサポーターも、外部主演舞台も、全部を先に戸塚くんが経験していた。でも、2人芝居だけは、塚田くんの方が先にタッチしていた。

そして、塚田くんの方も。今までの塚田くん、初外部舞台のイットランズの主演は錦織さんで、初主演のボク穴はこの世に全8公演しかなかった、そして箱はどちらも総座席数458席のパルコ劇場。今年塚田くんは、初めて単独座長を務め、同時に最大座席数1502席の国際フォーラムC、大劇場を埋める責を求められました。戸塚くんは過去に『出発』、昨年『寝盗られ宗介』で総座席数1428席の新橋演舞場での公演を、座長として務め上げています。戸塚くんが既に二度見ていた景色を、塚田くんは今年初めて経験することになります。

 

結果主義で、大事なことは形になるまで口にしない塚田くんが、このことを口に出す日が来るかはわからないけど。お仕事上で、戸塚くんと塚田くんが追い越し追い越されな関係を築けた、今この瞬間の感動を忘れたくない。2人がどう思ってるかはわからないけれど、私にとって、宝箱に大事にしまっておきたいツカツカエピソードになりました。

ちなみに、塚田くん観劇公演での戸塚くんがカーテンコールでY字バランスしてたとのことですが、まず戸塚くん演じるハリーは絶対そんなことするキャラじゃないし、メンバーが観に来たからってそんなあからさまに個人的なアクション起こす人じゃないよね戸塚くん…?!無邪気かよ!隣の勝村さんと他のお客さんとのお仕事どこにいった!!可愛いな!!!笑

戸塚くんや他のメンバーが『サクラパパオー』を観に来るのが楽しみだなー!お付き合いありがとうございました!

*1:すごくどうでもいい話ですが、私はABChanzoo初回放送のナレーションでの「塚田・戸塚のツカツカコンビは〜」って呼ばれ方が可愛くてとも気に入っているので2人のことはツカツカと呼んでいます!かわいいよね、ツカツカ!

*2:「塚ちゃん、ちゃんと稽古できてるかなぁ…」とか言う…

*3:はなまるマーケット百識王

*4:Kitty GYM

*5:'13年あたりのドル誌にて

*6:トツレノンのときもね

舞台『サクラパパオー』 アイドルと作るファンタジーの世界

2017年4月26日、彩の国さいたま芸術劇場で舞台『サクラパパオー』初日の幕が上がりました。

『サクラパパオー』の初演は1993年、鈴木聡さんの劇団・ラッパ屋で上演され、95年に再演、01年にはパルコプロデュースが手掛け、今回は演出に中屋敷法仁さん、そして主演・座長にA.B.C-Z塚田僚一くんを迎えての4度目の上演になります。

 

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初日、観劇してきました。すーーーーごい楽しかった!!!目の前で繰り広げられる劇をただ受け取るだけでよくて、最後にはみんな幸せになって、気持ちよく見て気持ちよく帰れる素敵なコメディ舞台でした。

四半世紀前に書かれたとは思えないほど今尚色褪せない人間模様、時代の古さを感じさせないファンタジーな演出、どの役者さんも役そのまんまにしか見えないキャスト、オシャレで派手でポップでカラフルな舞台セット。他の劇場でどうなるかはまだわかりませんが、彩の国さいたまではマイクなしの生声です。マイクを使うとタイムラグが出たり雑音が入ったりすることもあるので、演劇を生声で聞けるのは本当に嬉しい!さすがに国フォで生声は無理だと思うので、これはさいたまだけの特権なんじゃないかな…?!行ける方はさいたまへ、是非!!!

 

最高にハッピーなコメディなので、特に言及するところがないんですよね!笑 この辺の記事を読めば舞台の感想が全部出揃うし、答え合わせにもなっちゃうから、改めて書き起こすことが「楽しい」「よかった」「面白い」「幸せ」以外になんにもないです。贅沢な悩み!

 

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塚田僚一×中島亜梨沙×黒川智花×片桐仁『サクラパパオー』稽古場座談会! - げきぴあ

 

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本編に対しては、ただ劇場に行って座って観て楽しい!よかった!さいこー!に尽きるので、今回は自担である塚田僚一くんが主演の2017年『サクラパパオー』について、想像を交えながらの個人的な感想を書いていこうと思います。

 

 

 

 

 2017年版『サクラパパオー』について

過去の『サクラパパオー』から2017年の『サクラパパオー』になっての変化は、大きく分けて3つあります。

 

  • 小劇場から大劇場へ
  • 鈴木聡さんから中屋敷法仁さんへ
  • 俳優からアイドルへ

 

そしてこの3つを束ねてるのが、あちこちで中屋敷さんが繰り返している「ファンタジー性」です。

 

 

  • 小劇場から大劇場へ

サクラパパオーの初演93年の劇場は、今は閉館しているシアタートップス、座席数は約150席。再演の95年も同じくシアタートップス。パルコプロデュースになった03年にはパルコ劇場に移ったので458席。ここでいきなり3倍になっていますね。ちなみに、このパルコ劇場での『サクラパパオー』が鈴木聡さんにとって初めての商業舞台だったそうです。

そして現在公演中の彩の国さいたま芸術劇場大ホールは778席。東京公演の国際フォーラムCでは最大1502席。パルコ劇場→彩の国でも随分と拡大しているのに、今回の公演期間中のさいたま→国フォ間でも更にどどっと席数が増えます。

座席数が増えるということは収容人数が増える、より多くの人間の目にとまり多くの価値観に触れるということで、少人数では共有できていた感動が薄まったり、また、観劇に対するモチベーションにもバラつきがでてきて、作品に対する知識や、そもそも舞台演劇というものすら初めてな人も出てきたり。箱が大きくなればなるほど人の数が増え、それぞれ求める理想が食い違ってきてしまいます。

そのギャップをどう埋めていくかが大劇場で公演するにあたっての鍵だと思うのですが、中屋敷さんが選んだ答えは《ファンタジー》でした。

 

 

  • 鈴木聡さんから中屋敷法仁さんへ

元々この作品は小劇場用に書かれたもので、基本的に再演はしないラッパ屋の中でも『サクラパパオー』は再演希望の声が多く、95年の再演では客演を招いての2バージョン編成、03年のパルコステージでの上演ではラッパ屋からは2人のみの参加と、劇場だったりキャストだったりと、前回の上演と必ず違う取り組みがされています。

作品作りにおいて、ドラマは現場、映画は監督が一番大事と聞きますが、舞台ではそれが演出家にあたります。劇場もキャストもがらっと様変わりし、何より脚本家本人であり、過去3回すべて演出まで手がけてきた鈴木聡さんの手を離れ、今回の上演は中屋敷法仁さんが演出を担うことになりました。

中屋敷さん演出の舞台は、中屋敷さんの劇団・柿喰う客『虚仮威』を観劇させて頂きました。感動したので感想も書きました。劇の記事を見てもらえばわかると思うんですけど、めっちゃ怖いですよね、ビジュアル。ストーリーも人間の愚かさに触れるような場面が多く、めちゃくちゃ面白かったんですけど、ここから『サクラパパオー』をやると言われても全然イメージが結びつかなくてどうなるんだろうと思っていたら、サクラパパオーもめっちゃ面白いかったので、中屋敷さんって本当にすごいですね??

 

鈴木聡さんは朝ドラの脚本もされていますが、中屋敷さんは「演劇」、舞台というものに強いこだわりを持っている印象です。『虚仮威』の記事でも「演劇でしか出来ないことをやる」と宣言し、今回の『サクラパパオー』も、大衆的なものを目指しつつも「演劇」であることの意味や価値を非常に大切にしたつくりになっていました。

 

演出家としては今作を、コメディの要素を基盤とした壮大な「ファンタジー」であると読んだ。――『サクラパパオー』パンフレット

 

初演時から20年以上経っているため、人の生活様式は随分と様変わりしています。当時には携帯電話がないし、馬券売り場も今のような機械ではなく人の手で行われていたり、経済的にもバブルの時期なのでお金の動き方も今とは全然違います。そして舞台は仕事とも家庭とも異なる非日常の世界、夜の競馬場。日本の話なのでまったくちんぷんかんぷんというわけではないけれど、常に酔っ払っていたようなバブル時代の浮かれた雰囲気、競馬場という非日常の中での話であることを、中屋敷さんは全部ひっくるめて《ファンタジー》に作り上げています。

ファンタジーとは、空想、幻想。日常を切り取ったような話だけど、あくまでフィクション。私はこのファンタジー=フィクションと捉え、且つ、フィクションとは救済を意味するものだと思っています。

 

 

  • 俳優からアイドルへ

塚田くん演じる田原俊夫くんのことを、共演者の片桐仁さんは諸星あたるみたいな」と例えてくれました。

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婚約者とのデート場所に夜の競馬場を選んだものの、今まで隠していた極度の競馬好きがバレ、ワンナイトをキメた相手と彼女と三者ご対面の修羅場となり、指示を無視して買った馬券を相手の責任へと擦り付け――田原俊夫くん、なかなかのクズです。でも、どうしてか憎めない。

塚田くん自身、アウト×デラックスのレギュラーを2年務めているのは伊達じゃないので、人が買った食べ物を勝手に食べるし、人前で平気でおならするし、笑顔で言っちゃいけない方の正論を突きつけたりと、それ普通の人がやったら怒られるやつだからね?!なことをやってのけながらも、なんやかんや許されてしまうずるーいおひとです。そのずるさがめちゃくちゃ格好いいんですけど!好き!!

そのずるさ、憎めなさこそが、塚田くんのアイドル性だと私は思います。

アイドルの定義は歌って踊る行為そのものだったり、疑似恋愛の対象者だったり、神格化した個人個人の神様だったりと人それぞれだと思いますが、共通するのは、アイドルを取り巻く世界って自分の周りにはない世界です。アイドルという存在そのものがファンタジーの象徴。非日常の存在、理想の体現者なのです。

塚田くんは俳優ではなくアイドルです。今年の座長は、俳優ではなく、アイドルが選ばれました。中屋敷さんは座長がアイドルであることを尊重しつつも、最大限に武器として駆使しています。

今回のキャスト陣は劇団員、元宝塚に芸人と、普段ではなかなか出会うことのない界隈から集まっており、ネット記事でそれは異種格闘技戦と例えられていました。技術や実力を間違いなく備え持っている『サクラパパオー』の脚本と演出に、座長・主演を任された塚田くんは「アイドル」という大きなファンタジー性を齎しています。

より大衆化した作品作りを目指すうえで、今まで俳優さんが演じてきた役を、ジャニーズアイドル・A.B.C-Z塚田僚一くんが主演として演じることになった。まずそのキャスティングがファンタジー作りの大事な第一歩なのではないでしょうか。

 

 

 

演劇とアイドルとファンタジー

中屋敷さんの提示する《ファンタジー》を私は「美術セット」と「塚田くん」に感じました。

 

  • 視覚から伝えるファンタジー

美術セットはさすがのパルコ・プロデュース。舞台の真ん中には煌びやかな馬蹄型のオブジェと、競走馬を彷彿とさせるメリーゴーランド。舞台後方にはスターティングゲートをイメージした通路と柵があり、キャストもそこから出入りします。天井からは月や星が吊るされていて時間が夜であることを表し、傾斜のついた芝は応援席で、下手にはBAR、上手にはチケット売り場があり、舞台上がひとつの小さな遊園地のようです。

キャストは一目見ただけで違いがわかるように一人一人に色がつけられています。田原くんは、今日子ちゃんは、的場さんはピンク、ヘレンは黒、サムくんは、幸子さんは黄色、横山さんは予想屋の柴田さんは。唯一競馬場サイドの人間である実況者の杉村さんもですが、シルクハットにきらきらの衣装と、一人明らかに派手な装いです。レース中でも見分けがつくように競走馬やジョッキーもカラフルな装いを身につけているので、キャスト=競走馬のモチーフになっています。

もし『サクラパパオー』の世界観をドラマや映画などの映像で作るとしたら、ロケ場所は実際の競馬場になるでしょうし、キャストにもこんなに派手な色味の服は着せないと思います。 実写をそのままなぞるのではなく、あくまでモチーフ、抽象的なビジュアルにすることで、「舞台」であることの意味と価値を強調させています。舞台だからこそのカラフルでポップなセット美術は、視覚から《ファンタジー》をわかりやすく提示してくれています。

舞台観劇って衣食住のように生きていく上で“絶対に必要なもの”ではないので、「舞台観劇」そのものが非日常な行為です。だから、舞台を観に行くときってお客さんもちょっと浮かれてるんですよね。どんな舞台になるんだろう、今日の客席はどんな雰囲気かな、あの子は面白いって言ってたけど私にはどうだろうーー普段の日常生活では感じないドキドキを胸にしながら劇場へと足を運んだら、ポップでカラフルな世界が舞台上に広がっている。それに益々想像を掻き立てられて、ドキドキは更に強くなります。

劇場で味わう浮き足立ったドキドキと、競馬場で味わうドキドキって近いものだと思うんです。劇冒頭、競馬素人の今日子ちゃんを競馬場に連れて来た田原も、わかりやすく浮かれていましたしね。サクラパパオーの登場人物と客席と、どちらもドキドキふわふわ浮かれているから、劇場全体が大きなドキドキに包まれて、舞台上と客席との境目が曖昧になって、劇場丸ごとを大きな1つの空間として繋いでくれます。

 

  • アイドルが繋ぐファンタジー

塚田くんに関しては、やっぱりアイドルなところ。キャスト陣の中で唯一のアイドルであり、主演でもある塚田くん。

塚田くんといえば、「金髪・筋肉・塚ちゃん」。ジャニーズで初めて『アウト×デラックス』のレギュラーになり、長年念願だった『SASUKE』に出場も果たし、「塚ちゃん」というキャラクターは着々とお茶の間に浸透していっています。

自分が外部の舞台を観に行くときの決め手として「知っている人が出ているかどうか」って結構大きくて、作品自体に興味はあっても知ってる人がいないと楽しめるか不安で、逆に言うと、知ってる人が一人いるだけでチケット購入のハードルはぐーんと下がります。あらゆる分野で活動している「アイドル」の存在は、特に演劇に詳しくない人に対してとても優しく作品の世界へと手招きをしてくれます。

3回の再演を重ねて作品として十分な評価を得ている『サクラパパオー』が、もう一段階外の世界へ向けての発信と試みるタイミングで、「アイドル」の「塚田くん」が選ばれた。今年の『サクラパパオー』の主演で座長な塚田くんは、演劇と世間、現実とファンタジーを繋ぐ共通言語、遠く離れた国同士を繋ぐ架け橋としての役割も担っているのです。

 

 ここはものすごーーーく、憶測の範囲での話になるんですけど。

小劇場から商業演劇へと進んだパルコ・プロデュース版のホームページを見ると、ラッパ屋のときとキャストの並び順が違うんですよね。ラッパ屋の登場人物紹介では田原の名前が一番最初に来ているのに、パルコ版は的場の名前が一番最初にきていて、ストーリー紹介も田原と今日子ちゃんより先に、まず的場とヘレンの関係性を説明しています。これは完全に憶測でしかないのですが、01年時の主演は田原ではなく的場だったのではないでしょうか。

私が実際に観劇した『サクラパパオー』は今年だけなので過去との比較は出来ないのですが、どのキャストが主役でもおかしくないくらい個々のドラマが出来上がっているので、誰にスポットライトが浴びても面白く見れると思います。今回塚田くんは主演・座長ではありますが、田原だけがずっと出ずっぱりというわけでもなく、田原がいない中でもストーリーは動くので、先頭を切るタイプの主役ではないんですよね。本の加筆・修正も殆どしてないとインタビュー記事で話されていたので、演出のさじ加減でここはいくらでも変えられる可能性を秘めているんでしょうか。脚本は同じで主演が変わる『サクラパパオー』、見てみたい!本当に誰が主役でもおかしくないくらい、どのキャラクターも魅力的な人たちばかりなので!

過去3回の田原俊夫役はすべてラッパ屋の福本伸一さんが演じており、今回塚田くんはその田原を演じるのですが、福本さんとは塚田くんの初外部舞台『イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー~パパと呼ばないで~』で共演済みなんですよね!パルコプロデュースで繋がった縁が違う作品でまた繋がれたことにも感動です。もしパルコ版の主演が的場だったとして、パルコ劇場より更に大きな劇場で上演される今回に、もう一度主演が田原に帰ってきたのだとしたら、併せて感慨深いです。

 

 

舞台『サクラパパオー』は、たくさんの人の夢と願いを乗せています。競馬場に集まったダメな人たちがサクラパパオーという競走馬に懸ける夢、競馬好きの人たちの夢をフィクションとして叶える夢、この素晴らしい脚本をより多くの人に届けたいと願う夢、演劇という娯楽をより多くの人に浸透させたいという夢、中屋敷さんが商業演劇に乗り込む足掛かりになるように、A.B.C-Zと塚田くんがより多くの人にその魅力を知って貰えるようにーー。

作り手の皆さんはただ夢が叶うことを祈るだけじゃない、作品を通してお客さんを救済してくれます。現実を生きていく上で、世の中こんなにうまくいくはずがない、誰もが幸せになれる世界なんてない、と切り捨ててしまう人がいたとしても、でも、もしかしたら、ひょっとしたら。現実と夢の隙間に「もしかしたら」という期待を、夢を見せてくれる。舞台上の人たちの夢が叶ったように、救われたように、もしかしたら自分の願いも叶うかもしれない。と、思わせてくれる、救いのある作品となっています。

 

田原を演じる塚田くんは主演で座長ですが、皆の夢を皆で叶えるための乗組員の一人なんです。ジャニーズアイドルが主演だけど、その看板ひとつだけでは物語は終わりません。塚田くんのための作品ではなく、作品を大きくするための手段としての塚田くんなんです。塚田くんがその一員に選ばれたことを、中心に置かれた事実を、いちファンとしてとてもとても光栄に思います。

しかもその夢が、とてもとても素敵な世界だった。素敵すぎて、何の言葉も紡げないくらいに。異種格闘技戦トーナメント表の0番に、塚田くんがいました。いろんな人の、いろんな立場から願われた夢を背負って。

 

「素敵」って奇跡だと思うんです。でも、塚田くんは何回も何回もその奇跡を見せてくれる、連れて来てくれる。本当に素敵なアイドルで、誇りの自担です。『サクラパパオー』に出会えてよかった!出会わせてくれてありがとう、塚田くん!塚田くんの齎してくれる幸せが、より多くの人のもとへ届きますように。残りの公演も頑張って!塚田くんのことが好きだなあー!

A.B.C-Zに朗読して欲しい太宰治5選

なんかしら前置き書こうかと思ったんですけど思い浮かばない。私が!太宰治を!好きなので書きます!!

 

 

 

橋本くん

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太宰治 走れメロス

 

国語の教科書の常連ですね。メロスが激おこぷんぷんまるするやつです。

お昼ごはんのお弁当を5分で食べて昼休みの時間いっぱい校庭でサッカーしたあとの5時間目の国語の授業で居眠りしていたせいで先生に当てられてしまった橋本くんに眠気と漢字と闘いながら朗読して欲しい。私はそれを2つ前の席で後ろを振り返りたいのになかなか振り返らなくてもどかしい思いをしながら背中で橋本くんを応援する。「邪智暴虐」とか橋本くん絶対に読めないじゃん、可愛い…!!

 

 

戸塚くん

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太宰治 人間失格

 

ひねりがなくてお恥ずかしい!でもやっぱり戸塚くんにはこれだよねー。本人も携わりたい、みたいなことを雑誌で話してた記憶が。

映画は斗真くんが大変美しいものを後世に残してくれたので、いつか舞台で戸塚くんが葉蔵を演じるところを見たいですね。

未亡人に「ねえ奥さん、キスしてあげよう」って色仕掛けでモルヒネ強請る戸塚くんってば、本当に最低ですね!(褒め言葉)よっ、人間失格

 

 

河合くん

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太宰治 駈込み訴え

 

ユダがキリストを裏切る話です。太宰治は基本的に一人称で書かれることが多いですが、この話は全編に渡ってユダ一人の独白です。キリストの居所を“誰か”に訴えるユダ。本文中では“ユダ”の名前も“キリスト”の名前も出てこないのですが。

「あの人を、生かして置いてはなりません」

ユダはキリストの弟子です。弟子が師匠の身を売る、河合くんに置き換えるとキリストは滝沢くんになりますかね。河合くんは絶対にそんな真似はしないでしょうが、だからこそ、師を裏切るお芝居を河合くんに聞かせて欲しいですね。

 

 

五関くん

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太宰治 皮膚と心

 

私、太宰の女性一人称視点が大好きなんですよね!!この『皮膚と心』は何かと自信がないお嫁さんが皮膚に出来物ができてしまって、そのせいで更に気持ちがずんずん落ちていったり旦那さんに怒りが湧いたり、といった取り留めのない話なのですが、感情の浮き沈みの描写が女性としてとても共感しやすいお話です。なので、女心がバッチリな五関くんに是非!

「あのね、明日は、どうなったっていい、と思い込んだとき女の、一ばん女らしさが出ていると、そう思わない?」

 

 

塚田くん

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太宰治 女生徒

 

女性一人称視点が大好きなんですパート2、もといナンバー1の作品です!私が太宰治で一番好きな短編がこの『女生徒』。こちらも『皮膚と心』同様、一人の女の子の淡々とした日常が描かれています。

「美しく生きたいと思います」

「おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか? もう、ふたたびお目にかかりません。」

凛と姿勢を正して読み上げて欲しい。この話は塚田くんの姿勢の良さがとてもよく似合う。どうして太宰治はこんなに女の子の気持ちがわかるんだろう?って塚田くんの声から考えさせて欲しい。

 

私は五関くん塚田くんをA.B.C-Z内男らしい人ランキング1位2位の人たちだと思っているので、そんな二人にこそ女性視点の女性の気持ちを読み上げて貰いたいです。

 

 

 

以上です。オチとかは特にありません!お付き合い頂きありがとうございました!

A.B.C-Zに歌って欲しい女性ボーカル曲5選

akeras.hatenablog.com

 

男性ボーカル曲編をやったので、女性ボーカル曲編もやっていこうと思います。

 

 

 

橋本くん

大塚愛『黒毛和牛上塩タン焼き680円』

アニメ『ブラック・ジャック』のEDでした。月曜夜にコナンの後にやってたんだっけかな?世代がバレますね。ブラックジャック先生が大好きなピノコ目線のアニメーションだった記憶があります。愛が重そうな橋本くんに是非。

「ずっと会いたくて待ってたの 網の上に優しく寝かせて」

MVでは大塚愛が焼肉を擬人化したような存在になっており、歌詞も女体を彷彿とさせる、どこかコケティッシュな雰囲気になっていて、ちょっと遠回りないやらしさもまたぴったりだと思います。

 

 

 

戸塚くん

プリンセスプリンセス『M』

元祖ガールズバンド。お母さんがカラオケでよく歌います。

「いつも一緒にいたかった 隣で笑ってたかった」

花言葉』での、婚約者が記憶喪失になって自分を忘れてしまった、という役の設定に悲しくなって宇多田ヒカルのベストアルバムを聴きたくなった戸塚くんに、是非この曲を未練たらたらにカラオケで歌って欲しい。途中泣いて歌えなくなっても、最後まで見守ってるから…!おしぼり追加で新しいの頼んでおくから…!

 

 

河合くん

ソニンカレーライスの女

シャ乱Qの『シングルベッド』をカラオケで歌う河合くんならどうかソニンの『カレーライスの女』も歌って欲しい。

「あなたありきの私だったから 今の私に何もない」

好きな男のためだけに上京して、好きな男のために初めて覚えた料理、カレーライス。河合くんだけの意思だとぜーーーーったいこんな言葉口にしない!からこそ!歌うことで聞かせて欲しい!!そんな河合くん、絶対に存在しないのに!!!

 

 

五関くん

松田聖子『赤いスイトピー』

五関くんボーカルは『渚のBack In Your Heart』で聞くのがすごくすごく好きで、音域とか音符の伸ばす感じとかが近い気がするのでこの曲。

「何故 知り合ったあの日から 半年過ぎても あなたって 手も握らない」

特に五関くんと重なるところがあるわけじゃないけど、だからこそ五関くんとまったく所縁のない知らない世界を見せてくれそう。

 

 

 

塚田くん

安藤裕子『のうぜんかつら』

『のうぜんかつら』って大体『へそのお』じゃないですか。高音で音数が少ないところとか。

「声を聴かせて 笑顔を見せて 肌を伝えて」

若い男女の恋愛ではなく、おばあちゃんが先に死んでしまったおじいちゃんに宛てた詞から作られているのもいい。今を生きる塚田くんが、まだ遠い未来の愛の歌を歌うんですよ…好き……。

 

 

 

以上です。前々からあれやこれやと考えていたので、記事に書き起こせて楽しかった!願望は願望として、A.B.C-Zの音楽活動もとても楽しみにしています!お付き合い頂きありがとうございました。

A.B.C-Zに歌って欲しい男性ボーカル曲5選

独断と偏見による超個人的な好みを発表します。

 

 

 

橋本くん

七尾旅人『サーカスナイト』

ダブパンクレゲエジャズクラシックポップフォークロックヒップホップ、それらを飛び越えてジャンル:オシャレな曲を歌う橋本くんが見たい。私の中のオシャレ音楽=七尾旅人

「今夜のキスで 一生分のこと 変えてしまいたいよ」

って歌いながら電飾巻き付いた傘を持って桜木町からみなとみらいの道を歩く橋本くんを永久的に残る映像に残してくれ~~~!!インスタグラムにMVと違う編集のトレーラームービーを流そう。

 

 

 

戸塚くん

岡村靖幸『愛はおしゃれじゃない』

衣装もメガネ×スーツでお願いします!!!!

お渡し会ハイタッチレポでのトツホリックっぷりがすごかったので、中島健人岡村靖幸戸塚祥太で。*1映画の半券もぎってもらうだけでハッとした顔をされてしまう端正な容姿の戸塚くんが「モテたいぜ 君にだけに いつもそればかり考えて」ってたった一人からのモテに執着する姿、滑稽で愛おしくてたまらないので……!!

 

 

 

河合くん

山崎まさよし『One more time,One more chance』

この曲、過去に松潤がコンサートで歌ってましたよね。本家より先に松潤の方からこの曲のことを知りました。音符が横に伸びるような歌い方が潤くんにも河合くんにもとてもよく似合うとおもいます。

「これ以上何を失えば 心は許されるの どれほどの痛みならば もう一度君に逢える」

目の前にいない“君”にめちゃくちゃ執着してしまう河合くん……最高か……。

 

 

 

五関くん

EXILE『Ti Amo』

五関くんで聞きたいボーカル曲って、ソロ曲然りバッキン然りで、殆どもう公式でやってくれちゃってるんですよね。なのでいつぞやの音楽番組で披露していたラルクの物まねよろしく、完璧になりきって欲しい、ATSUSHIに。少クラばりにJrからダンス選抜従えて、踊るJrたちの真ん中でサングラスかけながらめちゃめちゃに己に酔いしきりながら歌って欲しい。キャラと世界観を完遂して欲しい。

 

 

 

塚田くん

小沢健二『東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディ・ブロー』

塚田くんって渋谷の王子様じゃないですか。(ろくろを回しながら)

塚田くん自身もオザケンを聴くみたいですし!速すぎず遅すぎずなテンポのシンコペーションを塚田くんに踏みしめて欲しい。塚田くんの甘い歌声で「僕たちのロマンスもバレてる」って歌う塚田くんかっこよすぎ…渋谷の王子様…座敷童子…レアポケモン……。

 

 

 

以上です。楽しかった…。

 

 

akeras.hatenablog.com

女性ボーカル曲もやりました。

*1:以前読んだ中島健人岡村靖幸のブログがとても面白かったので、息をするようにイコールになってきている。